斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

できるだけ悲惨で、陰鬱としたものが濃縮された話が読みたい

これもエゴサーチで見つけたコメントなのですが、

■小町とか

鬼女板とかのまとめ・・・子育てちゃんねるとか

ああいうの読んでると

気持ちが暗くなっていく

ああいうのを好きでよく読んでいる人って

どういう人たちなんだろう

たまに、こういうことを仰っている方を見かけます。(このトラックバックに、こんな話を好きで読むのは、id:hagexid:topisyuぐらいだろうというコメントがあります。) 

topisyuは、正にその通りで、発言小町や2ちゃんねるでの家庭内トラブルを読むのが大好きです。どれだけ読んでも気持ちは暗くなることはありません。この記事では、そういったことを書きます。 

 

読んでいるときは"楽しい"

読んでいる時の気持ちは"楽しい"です。喜怒哀楽の"楽"です。楽しいので、何時間でも読めます。

そもそも自分がした辛い体験ならまだしも、他人の体験談を見聞きして暗い気持ちになることはありません。リアルの知人から悩みを打ち明けられても、本人に何かできることはないかを提供するように努めるだけで(聞くことが重要なら聞くことでもいい)、一緒になって落ち込むことはありません。基本的には美味しくいただきます。

もちろん、表立って、「楽しい!」とは言いません。そういうことを言ってしまったら、二度と相談してきてくれなくなります。できるだけ、次からも相談してきてくれる状態を作ろうと努力します。上手くいけば「あの人は信頼できる!」ということで他の人も紹介してもらえます。Win-Winな関係が出来上がるわけですね。 

以下、具体的にどんな話が好きかを書いてみます。

 

不穏な空気が流れている話が好き

一見すると幸せに見えるけれど、実は不幸の手前、地獄の蓋が見えていないのは当の本人たちだけという、不穏な空気が流れている話が好きです。

例えば、父親はDV予備軍なのは言葉の端々から分かるけれど、周りの大人は、「自慢の父親じゃない?」と誰も気付かないような、そんな話。

 

不倫の話が好き

不倫はもうそれだけで大体いい話です。不倫が更に発展すると、離婚に至るのが容易に想像できるのがいい。

不倫の末離婚となれば、慰謝料問題、養育費問題、親権問題などなど、二人で甘美な一時を貪っていた時からすると、到底耐え切れないような、婚姻関係を裏切ったことによる苦難が一気に押し寄せてくる。

例えば、バレないと思っているのは二人だけで実は周りは薄々気付いている、自分は清廉潔白な振りをして他人を糾弾するけど実は自分が一番ドロドロしているみたいな、そんなシチュエーションがいいですね。緊張感がある。

 

姑が出てくる話が好き

姑に限らず、夫婦間のトラブルに、親世代が関わるとろくなことはありません。離婚したくても親からの引き止め工作で離婚ができなかったり、親の宗教がネックになって結婚を断念したり。日本では、結婚は家同士のものという価値観がまだ残っていますから、こういうことが起きやすい。

両家について具体的な描写があると望ましいですね。伝統ある家柄とか、何によって生計が立っているかとか。それが夫婦の離婚に絶妙に絡んでくる。

離婚前後で、「息子の遺伝子を受け継いだ可愛い、可愛い孫娘」が「私の息子を捨てて逃げた憎いあの女の娘」に切り替わったりするのは特にいいですよね。血が愛情を凌駕する。

 

そんな話が読める漫画

と、ここまで読んで、「そうそう!」と思う人にお勧めの漫画があります。中村珍さんの、『誰も懲りない』です。

誰も懲りない

発言小町や既女板が好きな人であれば恐らく楽しめるはず。たとえるなら『家庭内トラブルの松花堂弁当』でしょうか。一話から本当に最高で、不穏な空気が漂い過ぎて呻いてしまいます。(以下一話から抜粋。不穏ですよね。)

f:id:topisyu:20140227024454j:plain

自分が一番好きなのはP172です。そこまで我慢していたのですが、思わず笑ってしまいました。最後まで読めば、さっぱりとした読後感とほっこりとした満足感が得られます。

 

参考

恐らく、この漫画を読まれた後で、中村珍さんご自身について知りたくなるでしょうから、参考情報をリンクしておきます。トータルに消費すると楽しさが三倍増です。

中村珍 - Wikipedia

仕事以外の日記だよ〜(中村珍の)

中村珍@「いくもん!」「誰も懲りない」 (nakamura_ching) on Twitter

「羣青」終了について: 漫棚通信ブログ版