以前、丁寧なくらしを実践する、ほっこり系人気ブロガーのid:hagexさんから「実社会でちゃんと活躍・成功している人がその知見を持ってブログを書けば簡単に人気ブロガーになれるんですよね。そういう人が怖い」という話を聞いたことがあります。
確かにそれは私も実感するところで、誰でも文章を書き散らかせることもあり、ブログは全体としてのクオリティは決して高くないですよね。その上で、人気ブロガーになるインセンティブは大したことがないから、実社会でちゃんと活躍・成功している人でブログを書こうとする人は少ない。
だから、人気ブロガーになりたかったら、実社会で丁寧なくらしを実践しましょうということなんだと思います。いざ実社会で丁寧なくらしを実践するようになると別にブログを書こうとは思わなくなるかもしれないですけどね。目的と手段が入れ替わるというか、その手段がもともと手段なのかという話があって。
ここまでがタイトルの話です。ここからはタイトルとは関係のない持論です。お好きな人だけどうぞ。
- 作者: いしたにまさき
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2010/11/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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人気ブロガーになろうと思えば、これだけではなくて、
- ある層が興味を持つような、ネタを収集する力(インプット)
- ある層が興味を持てるように、そのネタを執筆する力(アウトプット)
- ある層に届くように、バズりやすいタイトルを付けたり、Twitter等の導線を用意する力(営業力)
この三つの要素の組み合わせによるものもありますよね。実社会で活躍・成功している人は、もちろんインプットもアウトプットも営業力も元々それなりにあります。そういう意味でブログを書けば成功しやすい。
インプットやアウトプットや営業力が重要というのは、Webの世界に限らず、紙のライターの世界でも当たり前ですよね、たぶん。受注仕事をするという観点では、期日を守るとか、リストカットをしないとか、編集との揉め事を公開しないとか、取引先の一つとして一般常識があるかという要素も加わってくる。
こういうのは言いつくされていることでしょうから、これぐらいにして、上の三つの要素について、"ある層が興味を持つ"とか、しつこいぐらい書いている、ターゲットの特定について触れます。
マーケティングの世界なら当たり前なように、商品を売ろうとして全方位に広告を打つことはないですよね。そんな商品なんてないから。需要は年齢や性別等の層で大きく変わりますから、最初からある特定の層に売れることを狙って商品開発をして、その層に売れるように広告を打つものです。
Webは誰もが見られるという特徴はあるけれど、全員が興味を持ってくれるなんてことはありません。やっぱり、響く層というのはあるわけです。新規の読者を獲得しつつ、既存の読者をどうやって維持していくかというのは、ブログを有名にしたいなら意識するものでしょう。ただ、固定客を獲得するより、検索エンジンで上位に表示されるインセンティブもあったりするので、Webはまた違う力学が働くわけですが。
想定読者の設定の仕方としては、自分自身がその想定読者より知識量や知見が少し上ぐらいだと上手くいきやすい(安定的に付加価値が提供しやすい)ですけど、書き手が想定読者より下で背伸びする感じだと、当たり前ですけど、付加価値を安定的に提供できないので、その想定読者からの人気を維持するのは困難です。
ですから、お仕事感覚でかなり真面目にブログを運営していきたいというなら、自分自身のインプット・アウトプト・営業力の力量を見定めた上で、それに見合った想定読者を定義するというのを時々点検するといいんでしょうね。こういうのはなかなか自分ではできないし、人からも教えてもらえないので、大変でしょうけど。
自分の話をするのは恐縮ですが、私は自分自身が底意地が悪く、それを表に出して生活しているので、読者層としては底意地が悪いけれど、それをなかなか表に出さない/出せない人を対象にしています。大体1000人ぐらいでしょうか。ブログの読者とはこれまで100人ぐらいメールのやり取りをしており、どれくらい読者が底意地が悪いかは把握できています。ネタを収集するにせよ、それをどう料理かにせよ、その人たちがどれだけ喜んでくれるかどうかを考えています。
マス層に喜んでもらえることを書いてはいないので、ブログのヘッダーには魔除けみたいに「一般向けの内容ではありません」と注意書きしています。画像を見ると魔除けというか、私が魔そのものなんですけど。
などとつらつらと書いてきましたけど、特に落ちはありません。
ブログを何年か書いてきて、それなりに悪名を響かせているようなので、こんな私でも語れることはないわけではありませんから、これからブログを書こうとか、こいうことで困っているということがあれば、どうぞ気軽にetsuko.topisyu@gmail.comまでメールください。実生活でどうやって丁寧なくらしを実践するかについてもお話しできることもあると思います。