斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

80代の両親が私の家族を電話越しになじります

最近紹介していなかった、読売新聞の『人生案内』の英語版Troubleshooterです。相談を簡単に紹介した上でコメントします。

 

Troubleの紹介

TROUBLESHOOTER / My 80-something parents nag my family over the phone - The Japan News

Dear Troubleshooter:

I’m a man in my 50s, and I live with my wife and daughter. I have a problem with my parents, who are in their 80s and live far away from us.

I’m their only son. My father retired from teaching after reaching the mandatory retirement age, and my mother is a full-time homemaker. They get angry and call us if our New Year’s greeting card does not arrive on Jan. 1 or if we fail to call on, for example, Father’s Day. They are very harsh toward my wife and daughter, too.

相談者さんは50代男性。一人息子で、父親は元教師で定年退職済み、母親は専業主婦でともに80代。遠距離に住んでいて、年賀状が1/1に届かないか、父の日みたいな記念日に電話をかけないと、相談者さんだけではなく、相談者さんの妻や娘にも酷い態度を取る。

My daughter was scolded over the phone by my mother, who happened to learn that my daughter paid her first visit of the year to a shrine with a friend on Jan. 1. My wife was forced to endure a lengthy lecture from my mother, who said my wife didn’t discipline our daughter appropriately.

母親から、娘は自分のお金で初詣をしたことをなじられ、妻は娘のしつけがなっていないと言われたそうです。

後の部分は直接サイトをご覧になっていただくとして、要点としては、
・娘の受験があり両親の家はもう8年も訪問していなかった。代わりに相談者さんの自宅に何回か呼んだことはある。
・相談者家族は両親の幸せを願い、誕生日のプレゼントも欠かさないのに両親の口から出るのは呪詛の言葉ばかり。
・両親が早く死んでほしいと願う自分が嫌だ。
こんなところです。

 

Troubleへのコメント

この相談のポイントは二つですね。

  1. どうやって家族を実の両親から守るか
  2. 実の両親とどう対処するか

一つ目については、原理原則からすると、実の両親から自分の家族を守るのは性別関係なく実子の役割ですよね。守るというのは、対決するというのもありますし、没交渉にするのもそう。現状、妻や娘が苦しんでいるのに、電話に出させ続けちゃってる。この状況は良くないので、居留守を使うなり、電話はすべて相談者さんが受けるようにするなり対処が必要。

 

二つ目については、これは色々考え方があると思いますけど、こういう悪態の原因としては、
・両親が80代
・相談者さんが一人息子
・実家には長いこと訪問していない

という要素が絡んでいると思います。

高齢になると気が短くなったり説教臭くなる人はいますし、一人息子に対してはかなり高い期待を持つし、そして、両親に来させるばかりで、息子からは行かない……。

怒りの感情は裏側に期待があるものですので、一人息子として期待に応えていないという気持ちが両親にはあるんじゃないかと推測します。だから、ポジティブな対処法としては、(妻や娘は嫌がるでしょうけど)実家に泊まる、ついでに隣近所に挨拶する(土産物を配る)といったのがあると思います。たぶん、両親として最高なのが実家同居です。

ネガティブな対処法としては期待値を下げるということですね。「こちらが好意的に振る舞っていれば調子に乗って!」みたいなことを手紙で伝えて、自分たちが被害を受けているという事実を認識させるところから入り、年賀状は送らない、電話はしない、電話は受けないという、引いていることを知らしめる。電話番号も変えて没交渉にして両親が死ぬまで待つというのが究極でしょうか。

 

気持ちの伝え方として、物や電話は簡単な分、その簡単さから気持ちが籠っていないと思う人はいますので、上手く行かないなら違う手段を考えるといいですよね。


関連

Troubleshooterは週2本更新されています。古いのは2週間ぐらいで消えてしまいます。まだ読めるものを紹介しておきますね。

TROUBLESHOOTER / My husband thinks he is perfect, and I’m miserable - The Japan News (自称完璧な夫との暮らしが憂鬱です)

TROUBLESHOOTER / I’ve been putting myself down since my divorce - The Japan New (離婚以来気分が優れません)