斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

思考実験としての難民受け入れ

たまたま、このTweetを見て、

自分だったらどんな時に難民受け入れができるのか、どんな具体的な支援が想定されるのか、思考実験としてあれこれ考えていました。

思考実験 - Wikipedia

 

例えばこんな条件設定をした上での思考実験です。

  • 自分が住んでいる国に難民申請があった場合どう思うか
  • 自分の家の隣に難民保護施設が建設されると知った場合どう思うか
  • その難民が、1人、10人、100人、1000人、1万人だとどうか
  • その難民が、日系二世・三世であった場合、アジア人であった場合、欧米人であった場合、アフリカ人であった場合、それぞれで最初の命題に影響はあるか
  • その難民が、若年層であった場合、中年層であった場合、高齢者であった場合(以下略
  • その難民がイスラム教徒であった場合、キリスト教徒であった場合、アーミッシュであった場合(以下略
  • その難民が日本文化をよく理解していた場合、日本語が使えた場合(以下略
  • 自分が難民になった場合どの国に受け入れて欲しいか

もっぱら、受け入れ施設と自分の住居との距離、その難民の属性情報を色々変更してみる感じですね。自分が難民の立場になるのもいい。道義的には受け入れするべきだとしても、細かいところで個人個人の意見には差が出る。

 

個人としてこういった社会問題をどう考えるかを検討する上で、思考実験をするのは意味があると思います。物理的な、精神的な余裕がない時と、余裕がある時で、自分の中での結論が変わるかどうかを比較するのも面白い。

 

今回の設定は『難民』ですが、例えばこれを、

  • 災害避難民
  • 服役経験者(贈収賄、殺人、幼児への性犯罪などなど)
  • 原発
  • 米軍基地
  • 墓地
  • 教会
  • 葬儀場
  • 老人ホーム
  • 保育園

という設定をしてもいいですよね。

受け入れの賛否が出てくるものについても、それぞれ思考実験してみることで、自分にとっての倫理観の概要であったり、許容できるラインが見えてきて、思わぬ気付きがあったりします。

 

これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学

※思考実験集。