斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

高校生に「妊娠のしやすさ」の副教材を配る前にやって欲しいこと6つぐらい

文科省が高校生用に妊娠・出産の副教材を配っていましたが、

これまで読者からモヤモヤメールをいただいてやり取りさせていただいていると、厳しい子育て環境に思わず唸ることがあります。そりゃ、モヤモヤは美味しいですよ。離婚の話は特に美味しい。でも、夫があまりに酷いからといって、乳飲み子を抱えて恐らく苦労をするだろう人に、軽々と離婚は勧められない。

やはり、産んでおしまいではないと痛感する。

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※グラフの正誤表。このグラフについての議論のまとめ ⇒ 「妊娠しやすさ」グラフと分野専門家と科学リテラシー - Togetterまとめ

 

高齢出産のリスクを知らない人がいるのは事実だけれど、子どもを持つとキャリアが断絶させられるとか、二人目・三人目は欲しいけれど経済的に無理だとか、そういうふざけた現実がまだあるわけですよね。そんな中で、安心して子育てができるのか。

 

産ませるように意識を持っていくのではなく、産んでもいい環境を作ってほしい。例えば、以下のようなもの。

  • 妊娠、出産に関わる費用は全額公的負担とすること
  • 夫婦ともに育児休暇は望めば必ず取れること
  • 夫が家事、育児を手伝うのではなく(サポートメンバーではなく)、メイン担当の一翼になること
  • サービス残業を全面禁止とすること
  • 保育園と学童保育を全入とすること
  • 大学の学費を無償とすること

全部が簡単にできるなんて思っていません。相応の負担がある。でも、産ませたいなら、子どもがいることで経済効果が大きいと考えているなら、それを踏まえて可能な限りの支出をして欲しい。子どもがいることで、親の生き方が不必要に制限されないで欲しい。

 

繰り返しだけど、産んだらおしまいじゃないですもんね。妊娠・出産するのも大変だけど、産んでからの子育ての不透明さが子どもを持つのを阻む。夫や会社が育児に協力的なのか懐疑的だったら二の足を踏む。妊婦に保育園周りなんてさせるのは誰がどう考えてもおかしい。誰もが子どもを育てていて良かったと思う環境にして欲しい。

 

意識を変えさせても、社会システムがそれに追いついていなければ、地獄を量産するだけです。とりあえず、日本人男性は望めば18時に帰宅できるようにすること。まずはそこから。