斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

「15年後、60歳になったら夫と別居したいが、今の資産形成・資産運用で可能でしょうか?」

今日は一人小町(一人で発言小町みたいな回答をするもの。基本要望に応じた反応をする)です。今日はかなりガッツリめのお金の話です。なかなかここまで赤裸々なお金の状況を見聞きする機会は少ないんじゃないでしょうか。

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Q. 15年後、60歳になったら夫と別居したいが、今の資産形成・資産運用で可能でしょうか?

トピ主様

初めまして。

いつも、Twitterやブログを興味深く拝見しています。今回、資産形成と運用についてご相談させていただきたく、メールを差し上げています。

15年後、私が60歳になったら夫との別居を考えています。今までは、別居は金銭的に到底無理だと思っていたのですが、今回、キャッシュフロー表を作成してみて、「大丈夫かも?」と思い始めています。

以前ご紹介くださったキャッシュフロー表を作成しました。思ったよりも大丈夫そうなので、なにか思い違いや見落としなどがあるのではないか、と逆に心配になっています。別居までの資産形成とそれ以降の資産運用についてアドバイスをいただければ嬉しいです。

別居後の生活は以下のように考えています。

・離婚はせずに別居のみ
・別居時に夫の資産の一部を財産分与してもらう
・自分の資産と財産分与分でマンションを購入し、それ以降の生活費も自分でまかなう
・夫の死後、夫の財産は相続する
・資産のインデックス運用は5%の利回りを想定

■家族構成

本人:45歳、年収60万、在宅フリーランス
夫:54歳、年収700万、会社員、65歳定年予定
息子:小学生
娘:保育園

■現在の資産(約9千800万円)

*夫資産
・定期預金:1000万円
・株式:2300万円
・投資信託:1000万円(財産分与予定)
・妻名義のNISA:600万円(財産分与予定)

*不動産
・分譲マンション:1200万円(居住中、ローン完済)
・倉庫用の家:600万円

*妻名義
・定期預金:1000万円
・投資信託:1400万円
・イデコ:140万円

*子供名義
・息子NISA:240万円
・娘NISA:240万円

■投資経験

*夫

昔から株式投資が趣味です。インデックス投資については否定的で、アクティブ運用しています。株式投資が趣味なのですが、それ以外の資産については無頓着で、お金の管理は私がしています。なので、定期預金2千万のうち、財産分与としてもらう予定の1千万円を、夫には内緒でインデックス投資にまわしました。

*妻

3年ほど前に、トピ主様の資産形成に関する記事を目にし、そこから、山崎元さん、橘玲さんの著書を読み、インデックス投資をはじめました。それまでの投資経験は皆無で、今もそんなに知識はありませんが、素人にはインデックス投資が一番いいということは理解して実践しています。運用銘柄は、eMAXIS Slim米国株式、eMAXIS Slim全世界株式、eMAXIS Slim先進国株式です。

■資産内容詳細

・夫の株式はアクティブ運用です。
※一応増えているようなので、2%の利回りで計算しています。

・NISA口座は、夫名義分も妻名義分も夫がアクティブ運用しています。
※妻名義分は、別居時には財産分与としてもらう予定です。

・夫名義の投資信託は、もともと定期預金だったのですが、今年から私がこっそりインデックス運用を開始しました。
※別居時には財産分与としてもらう予定です。

・妻名義の投資信託とイデコはインデックス運用です。
※5%の利回りで計算しています。

・ジュニアNISAは、制度終了後も、総合口座で積立運用する予定です。

・不動産は底値で購入しており、今後もこれ以上価値が下がることはないと考えています。

■別居までの生活費

・現在、夫の収入のみで生活しています。
※妻の収入は、妻の資産として積立投資しているので、生活費に含めていません。

・夫の65歳の定年までは、夫の給与で生活費を賄えると考えています。

・定年後は収支がマイナスになりますが、ジュニアNISAを取り崩して対応する予定です。

・子供は、小中高とも公立に行かせる予定です。

・私立に行きたい、医学部に行きたい、など本人が希望し、教育費が増える場合は、貯蓄から取り崩す予定です。

・別居まで、現在のマンションに居住予定です。

・別居まで大きな出費はない予定です。

■別居時の財産分与

・離婚はせずに別居のみの予定です。

・夫は資産についてはあまり固執しないので、別居時に財産分与をお願いする予定です。
※税制的に正式な財産分与ではなく、相続するまで、夫名義の口座を私の生活費として使う想定です。

■別居時のマンション購入

・別居時の妻の総資産7~8千万円が目標
・60歳で実家の近くに4千万円(税込)くらいのマンションを購入予定
・3千万円のマンションを1千万円かけてリフォームするイメージ
・駅から徒歩10分~15分程度
・現在、70平米の新築マンションが4~5千万円くらいの場所
・現在の新築が15年後に3千万円くらに値下がるのを購入したい

■別居後の生活費

・実家が喫茶店をしているので手伝わせてもらう(給与約2万円/月)
※現在も大きく利益が出ているわけではなく、半分趣味のような感じです

・年金は繰り下げて70歳からもらう
・一人暮らしの生活費は月額15万円として計算
・収支のマイナス分を取崩して補填する

■子供たちとの同居

私が60歳のとき、息子は社会人、娘は大学生なので、同居するかどうかは微妙です。本人たちの意思を尊重し、好きなようにさせるつもりです。同居する場合は、マンションの購入費用や子供たちの生活費の差額を夫に出してもらう予定です。

■夫の死後

・離婚はしないので、夫の死後、夫の資産は相続する予定です。

■さいごに

マネーフォワードで、資産の総額はちゃんと把握できるようになりましたが、お金の管理が不得手で、毎月の家計の収支も適当です。別居用のマンション購入など無理だと思っていましたが、今回、キャッシュフローを作成してみて、「可能かも」と思えました。

マンション購入後に、3~4千万円残っていれば、
・定期的な住居リフォーム
・一人暮らしが厳しくなれば、マンションを売却して、施設に入居
なども可能だと考えています。

もし利回りが3%程度で、想定よりも資産が増えなくても、なんとかなりそうかな、と思っています。楽観的過ぎでしょうか?

何かお気づきのことがありましたら、ご回答いただきたく、よろしくお願いいたします。もし、ブログでご回答いただく場合、フェイクなどは不要です。

今回は、資産運用についてのご相談でしたが、別居したいと思うようになった夫婦関係のモヤモヤについても、別途ご相談させていただきたいと考えています。
そのときは、またよろしくお願いいたします。お忙しいところ、最後までお読みくださりありがとうございました。

一読者より

A. 気になったのは譲渡益課税と別居後の財産分与の不確実性

今回はExcelでもキャッシュフロー表を送ってもらっていまして、細かい数字も見ています。

全体的に見て、私もいけるんじゃないかと思いました。ただ、もらったExcelに関数が入っていないので、私がいじれるわけではなかったので、正確に計算はしていません。

その上で、気づいたところを列挙します。

  1. 投資信託の運用利回りが5%は多少アグレッシブなので、3%とかで見ておくのは良い
  2. 運用資産売却時の課税が加味されているか分からない
  3. 赤字は計算上補填しちゃうんじゃなく、赤字表記の上で、資産を取り崩していくほうが直感的で分かりやすい
  4. 支出の内訳は時間があればざっくりと内訳を見たほうがいい
  5. 別居後の財産分与は確実か、また、離婚を希望されたときの対処はどうするか

1つ目は、ご自身ですでにやられていることですね。5%でこれからずっと運用利回りが得られると見るのは多少アグレッシブだと思います。色々シミュレーションしておいたほうがいい。

2つ目は、ところどころで運用した資産の売却が想定されていますが、売却に対する課税20%が加味されているかどうか分かりませんでした。とくにマンション購入のためにご自身で運用されている投資信託4000万円弱を全額解約されている想定なので、課税が加味されていないと手取りで大きな差が出てくるので注意です。

3つ目は、Excel計算の方法ですね。収支で赤字があったのを補填するという計算式より、赤字は赤字で計算しておいたほうが私は直感的で分かりやすいと思います。

4つ目は、3つ目に関係しますが、今は支出額が一定金額で横引きになっているので、時間があるときに内訳は見ておくといいですね。特に、子どもの支出と別居後の生活費は結構ブレる可能性があるので。

5つ目は、これが一番リスクが大きくて、別居するときに財産分与をしてもらえるのか、仮に夫名義の投資信託を分与してもらえたとしても確実にご自身で取り崩したものをもらえるか、そして、別居をしていて離婚をパートナーさんから希望されたときにはどうするか、は考えておくといいと思います。

離婚をしないで夫の扶養に入りつつ別居するということで今回のシミュレーションが成り立っているので、その前提が崩れるとなかなか難しそうなので、この辺をどうクリアーするかをもうちょっと考えてみるといいですね。

以上、今日はこんなところです。別居を考えたモヤモヤも送ってもらえるのを楽しみにしています!

これを読まれたみなさんも、どうぞetsuko.topisyu@gmail.comまで、ブログにそのまま掲載してもよい、ほっこりエピソードをご気軽に送ってください。私が一言コメントを付けてブログに掲載します。

なお、投稿にフェイクを入れるのは確認で時間がかかるので、ご自身でするか、私に全面的にお任せする形でお願いします。また、どんな方向でコメントをしてほしいかも書いてくれたら、期待に応えるようにします。罵ってほしい、褒め称えてほしい、傾聴してほしい、何でもOKです。

Twitterもやっているので、

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