複数人子育てをしている醍醐味は、子どもの似ている点と違っている点を比較して見出だしやすいところです。
もちろん表立って子ども一人ひとりに対し、「あなたはこの子と違って○○だ」とは伝えません。優劣をつけるつもりがなくても、子どもの中では優劣をつけられたと思うものですから。
最近面白く眺めているのは、子どもの物欲に対する姿勢です。ある子は目に入ったものの多くを欲しがり、ある子はあまり欲しがらない。これが非常に興味深い。以前からも何度も書いているように、何にお金を使おうとするかはその人自身の生き方が如実に反映されるため、私はとても注意して見るようにしています。
少なくとも我が家においては、子どもが何か物を欲しがったときの親の対応は、年上だろうが年下だろうが関わらず変わりません。どの子についても、生活必需品は特に躊躇なく買い、それ以外の嗜好品は一定期間経過 and 本人のタスクが完了後に買うということにしています。しかし、気をつけて同じように対応しているにも関わらず、子どもによっては物の欲しがり方に違いが出るわけです!
ロジックを立てて相手を説得しようとすること、語彙が豊富であること、感情をコントロールすることは私の子どもたちの共通点として間違いなくある一方で、物欲はまったく違うというのがとても面白いわけですね。
物欲の違いがどれくらいあるかというと、物欲がもっともある子は「早く誕生日が来ないかな。今何かしたらこれ買ってくれる? あ、今度はこれも欲しい」と短期間に次々と物を欲しがります。一方で、物欲がもっともない子は誕生日になってもプレゼントを欲しがらず、「何にでも使えるからお金でももらったら?」と言っても、「欲しいものは特にないからいらない」とお金の受領を固辞します。私が子どもの頃に親族かのお年玉を固辞していたのを思い出す。
最近面白かった欲しい物は、「島」です。どうぶつの森のような仮想世界の島ではなく、リアルな島です。島を買って友達と一緒にゲームをして暮らしたいと物欲がある子が言っていました。さだまさしを紹介しつつ、「2億円ぐらいあればいい島が買えるみたいだよ」と教えておいてあげました。
※相場は2000万円~5億円らしい。インフラの維持費が高そう
何に価値を見出すか、何にお金を使うかで人生の結果というのは大きく変わってきます。付き合う人々も自然と選別されていくものです。浪費家と倹約家の結婚生活は通常は継続しにくい。職業選択にも影響はある。その他多くの違いが子どもたちにはあるにせよ、物欲の違いはそれぞれの人生に大きな多様性を生み出すわけです。
そんなことを考えながら、子どもたちが何を欲しがるか、欲しがらないかを見るのはとても面白いです。もしかしたら、物欲や欲しい対象が急に変わるかもしれない!
ああ、本当に子育ては面白い。