日経新聞でこんな記事を読みました。
要するに新人は勇気を出して自分が抱えている課題を相談する勇気を持とうという内容です。何か相談したいことがあるならできたほうがいいですね。
※豆花、甘過ぎなくて美味しい
ただ、私個人としては、組織において新人が抱えている課題を新人の勇気でもって解決する仕組みは脆弱だと思っています。
日本では、たぶん小中高ぐらいで、素朴な質問をすることが許されない感覚が身に付けられてしまうので、勇気で解決しようとするのは結構な頻度で上手くいかない。大体、新人時代だけではなく、ある程度経験を積んだ後や、セミナーや勉強会なんかで質問しようとする人は少数ですよね。
日本人の特性もあるかもですが、仮に質問してくれる新人がいたとしても、新人の勇気に期待するより、受け入れる側は新人が相談しやすい環境を作りつつ、相談しやすい項目は予め見える化しておいたほうがいいと私は考えています。マニュアルというかっちりしたものではなくても、過去の質疑をSlackとかで残しておくのでもいい。「私も新人時代は悩んだものだ」なんてことで、自分がしたのと同じ苦労を次に入ってくる人もするのが前提なのは非効率です。いつまでも前に進まない。巨人の肩が高くならない。
そんなわけで、私は新人側より受け入れる側の組織的対応を期待している立場です。ただ、仮に質問したいけれど質問するのが怖い人向けにアドバイスをするとすれば、悩んで大した質問をしようと考える必要はないと伝えると思います。
そもそもでいえば「あれ、おかしいぞ?」と疑問に思えること自体が素晴らしいことですよね。疑問を抱くのは、自分の信念や常識や知識と目の前で起きていることとの差を感じて起きるものですから、疑問を抱けるのは自分に何か習得してきたものがあるということ。別に疑問を抱かなくても困らないけど、疑問を抱けること自体は大変貴重です。
仮に自分の素朴な疑問をぶつけてつっけんどんな対応をされたら、回答するほうに問題があると私なんかは考えます。勇気は持つ必要はなくて、使えないと思ったら質問する相手を変えるくらいの傲慢さを持ってもいいんじゃないでしょうか。こっちのほうが難しいかもだけど。