斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

「子どもが気を遣ってくれた時に褒めますか?」

今日も読者からのモヤモヤメールにコメントする一人小町です。

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Q. 子どもが気を遣ってくれた時に褒めますか?

はじめまして。

子供と過ごしていてこれってどうなんだろうと思ったことがあり、topisyuさんにご意見をきいてみたくなりました。お忙しいと思いますがもし時間があればお願いいたします。

もうすぐ3歳になる娘と夕食後に夫と三人で戦いごっこをして遊んでいました。(ちなみに娘は保育園で「お喋りが上手」とよく褒められるタイプで性格は温厚です)

夫が「この後ジムに行きたいから遊びはもうこれで最後ね」と言って一通り遊び、娘はパパに出かけてほしくないので引き延ばそうとするのを無理矢理切り上げたところ、ギャン泣き。余りにも悲しそうな顔で泣くので夫は「やっぱり○○ちゃんが寝てから行くことにするね、でも歯磨きしてから遊ぼうね」と言ってくれました。(夫は仕事が忙しくあまり娘と遊ぶ時間はありませんが、時間があるときはとても可愛がっています)

夫の一言でコロッと機嫌が良くなった娘に私が歯磨きをしていると、娘が「パパもう出かけていいよ」と言い出しました。パパが予定を変えてくれたことだけで満足できたようでした。それでつい「気ぃ遣ってんの?!おりこ~!!優し~!!」と言ってひとしきり褒めてしまいました。娘は嬉しそうにニヤニヤしておりました。

自分が小さい頃を思い返すと、色々人に気を遣ったとき、それをアピールすべきではないが、でも相手に気付いてほしいと思っていました。Aさんと仲の良いBさんにAさんを褒める話をして、この話をBさんがAさんに伝えてくれることを願ったりもしていました(直接伝えるより間に人を挟んだ方がお世辞っぽくなくて私は嬉しいので)。そうやって自分のイメージ向上を図っていました。

娘の話に戻ると、褒めつつも「これ褒めていいんかな」と思ってしまい、なぜだろうと考えてみると、topisyuさんのブログの影響だな、と。

こちらの記事です。(→子どもがしてほしいことを察しないし、してほしいことがあるなら子どもがお願いしないとやらない - 斗比主閲子の姑日記

子供が言葉に出していない気持ちを察してあげるのはどうなんだろう、勝手に察して褒めてあげるのはどうなんだろう、と思ってしまいました。

質問は次のとおりです。

子供が気を遣ってくれた時に褒めますか?(褒めれば察することは良い事という刷り込みになり、褒めなければ自分の気持ちに親は気付いてくれないと淋しい思いをさせることになるかもしれません)

以上、よろしくお願いいたします。

一読者より。

A. ニーズがありそうなことなら褒めます

いきなり本題から外れますけど、送っていただいたメールからも、この方がご自身でおっしゃるように、非常に気を遣う人であることが伝わってきますよね。特に、本文で書かれていること以外に、誤解を招かないように補足説明を()でしているところ。

例えば、

もうすぐ3歳になる娘と夕食後に夫と三人で戦いごっこをして遊んでいました。(ちなみに娘は保育園で「お喋りが上手」とよく褒められるタイプで性格は温厚です)

この部分は「女の子なのに戦いごっこするなんて乱暴じゃないのか」という指摘が(誰かから)あるだろうことを見越して、会話ができる温厚な子どもであることを触れている。

お疲れ様です。

本題の"子どもが気を遣ってくれた時に褒めますか?"については、ちょっと抽象度が高いので、まずは、この、

余りにも悲しそうな顔で泣くので夫は「やっぱり○○ちゃんが寝てから行くことにするね、でも歯磨きしてから遊ぼうね」と言ってくれました。

※中略

夫の一言でコロッと機嫌が良くなった娘に私が歯磨きをしていると、娘が「パパもう出かけていいよ」と言い出しました。パパが予定を変えてくれたことだけで満足できたようでした。

具体的なシチュエーションで私だったらどうするかといえば、「歯磨きしたあとで遊ぶという約束だったけど、遊ばなくていいんだね?」と確認するんじゃないかなと思います。特に褒めることはしません。

未就学児の子どもは思い通りにいかないときに爆発しがちですよね。

なので、我が家の場合は、遊ぶ前に「●時に寝るから、(例として)戦いごっこはアラームが鳴ったらおしまいorパパが『おしまい!』と言ったらおしまいだからね」と子どもに念押しをしておき、「おしまい!」と言った後でも遊びたがったら、基本的には切り上げつつ、「じゃあ、あと1分だけね」と少しだけ譲歩するという感じで、運用していました。遊びの時間は事前にどれくらい遊ぶかを決めておく。

ただ、例えば、その遊び自体がレアだったり、子どもが色々と不安定な時期であったりすれば、「今日は特別だからうんと遊ぼうね」と特別であることを子どもに伝えて、若干長めに遊ぶ感じにしてました。

それで、子どもが気遣ってくれたらどうするかについては、やってほしいとお願いしていたことをしてくれたときには褒めて、やってほしいとお願いしていないけれどやってほしかったことをしてくれたときにはちょっと褒めて、特にやってほしいと思っていなかったことをしてくれたときには褒めません。

要は、ニーズがあることをしたら褒めるという感じですかね。このニーズというのの線引きは人それぞれでしょうけど、公共の利に適うか、我が家にとって良いことか、本人にとって良いことか、ぐらいに分けられそうな気がします。

特に誰にとってもニーズがないことを頑張るというのは、本人がすることを否定はしませんが、別に親があえて褒めるものだとは思っていません。

先程のシチュエーションだと、歯磨きしてから遊ぶことを約束していたので、約束通り遊ぶのは約束したことであって誰も困らないはずで、遊ばないというのは(もちろん予定を変えなくて済んだパートナーさんからすれば良かったかもしれませんが)特に望んでいることではなかったわけです。だから、私だったら「遊ばなくていいんだね?」と確認するだけで、特に褒めないだろうなと上の方で書いた次第です。

以上、私ならどうするかというご質問なので、私ならこうしてます/こうしてましたを答えました。

ご覧になられた記事と同様に、私が書いていることは、皆がこうしなければならないとか、他人にやるべきものとして推奨しているものではありません。所詮素人が書いていることですし、どうぞ適当に聞き流してもらえればなと思います。子どもの個性によっても親との関係性によってもやり方は変わるんじゃないでしょうか。

人は人、自分は自分ですからね。