斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

子どもに理由を説明していたら、子どもが理由を説明するようになった

私はほとんどの言動を何らかの理由を持って行っています。その理由はある程度自覚していて、言語化できるようにしています。

子どもに何かお願い事をするときも、そのお願い事をする理由はあり、子どもから問われればその理由を説明します。

例えば、小旅行に行く時に朝8時に家を出るとします。子どもに「8時に家を出るから準備しようね」とお願いしたとして、子どもから「どうして8時に家を出るの?」と聞かれたら、「イベントが始まるのが10時で、その時間に間に合えば混まないけれど、遅れたら混んで並ぶことになるんだよね。家から2時間電車に乗ったらイベント会場に到着するから、だから8時に家を出るんだよ」といったように説明します。

私からのお願い事をしてもらう理由を説明して、子どもがその理由を納得できないようであれば、基本的に納得できないと示してくれるだけで、お願い事を無理強いすることはありません。できれば、納得できない理由を説明してもらえると嬉しいとは伝えます。

問われれば理由を何度も説明するうちに、ある程度(私が想定する基本的な)物の考え方を習得したようで、子ども自身の言動について、私がその意図を聞くと教えてくれるようになりました。

この前、授業参観に参加したときのこと。先生から「この問題分かる人はいるかな?」という質問が何度も行われる中、うちの子どもは一切手を挙げませんでした。私が見ている限りは、ノートや周囲の子どもとの会話の様子から問題の回答は理解している様子。クラスの中で手を挙げる子どもは大体8割ぐらい。

帰宅してから「今日の授業で授業中一度も手を挙げなかったよね。良いとか悪いとか関係なくて、単に知りたいんだけど、何か手を挙げない理由があるの?」と聞いてみたら、理由は「他の子どもが答えたいから譲ってる」とのこと。ちょっと想像していたのと違ったので「そうだったんだ。面白い」と返しておきました。

我が家の子どもたちは全般的によく話すんですが、言動の理由を説明してくれるのは結構ありがたいです。お願い事へのやらない理由があるなら、やらない理由を取り除いてやると「やろうかな」になることが多いですし。

まったく良い例ではありませんが、例えば「食べたいちゃいたいぐらい可愛い。食べていい?」と問えば「食べないで! 食べたら○○は死んじゃうよ」と答え、私が「では死なないぐらい柔らかく食べるのはどう?」と返せば「それぐらいならいいかな」と答える。もちろん、理由を説明しなくても、子どもは食べませんけどね。

以前、親子で会話があれば語彙は親から子どもに伝達するという話を紹介しましたが、思考ロジックも同様に子どもは習得していくものだなと思っています。自然科学や機械が好きなのは、たぶん理屈が明確だからじゃないかなと踏んでいます。面白い。