こんな依頼をされたので、
@topisyu そういえばこのテーマはトピシュさんが詳しそうなので、よろしければコメント頂けますでしょうか?/「だんまり」の取扱説明書が欲しい - エルの楽園 https://t.co/T2SvKNZmaR
— Matsuki *** (@liliput) February 23, 2016
特に詳しくもないですけど、思いついたことを書いてみます。お好きな人だけどうぞ。
黙り込む人への対処法
だから黙り込む系のひとにお尋ねしたいのですが、どのように質問すれば「ああ、これは自分を責めているんじゃないな。純粋な質問なんだ」と思ってもらえるのでしょうか?これが分かればお互いもっと気持よく過ごせるんじゃないかな、と思っています。
記事のタイトルが「取扱説明書が欲しい」で、記事の最後がこう終わっているので、どのような質問をすると、相手を黙り込ませず、責めていると思われないようにできるか知りたいという依頼として、その回答を考えてみます。
まずは、以前にも書きましたが「なぜ」を使わないことですね。「なぜ」は語感が強く、聞かれた方は原因分析をしないといけないから難易度が高い質問形式です。特に子ども相手に「なぜ」を使うのはお勧めしません。まず、答えられない。
質問するなら、who、where、when、what、howといった5W1Hのwhy以外で聞くことです。やさしめならyes or noで答えられる質問をするのでOK。ただし誘導にならないように注意は必要。
次に、質問をするときのシチュエーションも大事ですね。落ち着いた雰囲気で聞くこと。食事は終わっていること。睡眠時間はお互いに足りていること。その人がやっていないこと、できていないことを色々と確認したいなら、他の人(特にその人より目下の人)がいないところで質問すること。父親は子どもの前では話せないことはありますし、役職付きの人は部下の前では話したくないこともあります。周りに誰がいるのか、いないのかというのは、話しやすい雰囲気づくりのためにかなり重要なポイントです。
後は、元の記事でも触れられていますけど、ホワイトボードや紙を二人の間に置くことは有効ですよね。これで、質問自体に集中でき、質問される方は自分が責められているという意識が薄れます。
対処法はこんなところでしょうか。
せっかくだから、なぜだんまりするかも書いてみます。
なぜ黙り込むか
どうして黙り込むんだろう?と疑問に思うなら、解明するのはそれほど難しくはありません。サンプルを抽出して、分析すればいい。どういう人が、どういう人に対して、どういうことがあると黙り込みやすいのかを観察するわけです。
もし、自分の周りに黙り込みがちな人が多いということで悩んでいるなら、そういう人たちが、自分だけに対して黙り込みがちなのか、他の人に対しても同様に接するのかを比較検証します。
仮に、自分だけに対して黙りこみがちだという人が周りに多いということであれば、実は自分自身が黙りこむ状態を作りやすい、抑圧的な、屈服させる形でのコミュニケーションをするタイプの可能性があります。稲盛さんみたいな神に「なぜ、業績が達成できない?」と質問されたら、黙りこむ人の方が多いでしょう。
一方で、その人が自分だけではなく他の人に対しても黙りこみがちな人である場合は、可能性として、
- 自分の考えがまとまるのに時間がかかる人
- 自分の考えを伝えることが怖い人
- 抑圧的な人物の監視下にいたため自分の意見を言えなくなった人
といったことが考えられます。日本の教育だと人前で意見を言うのを憚るように育て上げるようになっていますから、2と3の傾向を持った人は多くいると思います。プレゼンが終わった後で「何か質問がある人いますか?」と尋ねても、日本だと発言があるほうが珍しいですよね。
この3つのどれに該当するかは、時間をかけたら話すか、最初に紹介したような対処法を実施したら話すか、試行錯誤をしていくことで分かっていきます。
1と2は話してもらえるようにするのはそれほど難しくないんですが、難しいのは3つ目です。
抑圧的な親、教師、上司の下で生きてきた人は自分の意見を言う回路が形成されていません。言うことなすこと全否定されてきていますので、何か言って全否定されるぐらいなら言わない方がマシだと考えて、質問をされるのがストレスでストレスでたまらない。
こういう場合は、そういう抑圧的な人間との関係が続いているならできればそれを遮断し、今でもトラウマで引きずっているならそれを本人の中で整理してもらって、少しずつ少しずつ他人と意見を擦り合わせることの楽しさ、面白さを味わっていただく、リハビリ工程が必要になると思います。例えば、前の配偶者にDVを受けていた人ですね。
締め
以上、簡単に書いてみました。
だんまりな人がなぜだんまりかは当然自己申告はしませんし、そういう人を観察して、傾向に合わせて対処しようとする人も多くはないと思います。黙り込む人は黙り込む人として扱われる。
それが損か得かで言えば、損の方が多いと思うので、黙り込みがちな人で、本当は伝えたいことがあるならば、少しずつリハビリをして話しやすい環境を作っていけるといいのかなと思っています。
※電子書籍のQ6とQ12がこの記事に関係します。