斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

大人は大して大人じゃないけど、それなりに大人

この前、モヤモヤ特集を組んだら、その後大量のモヤモヤを読者から送っていただけました。大変ありがとうございます。どれも美味しく頂いています。いくつかのモヤモヤについては公開許可を頂いていますので、またどこかのタイミングでモヤモヤ特集を組むことにします。

いつモヤモヤを送って頂いてもいいんですが、みなさん、他人に嫌なものを送るのに気が引けるというか、育児や仕事もあって忙しいんじゃないかとかこちらを慮ってくれているようで、こういう特集を組んだり、Twitterでモヤモヤを募集したりすると、わーっとモヤモヤが集まる傾向があります。

http://www.flickr.com/photos/34547181@N00/4494514875

photo by Philippe Put

※大人と言えばワインのイメージがあります。自分は下戸ですけど。

 

大人になれてないという感覚

この特集前後で、配偶者が精神的、経済的、性的DVをしていて、早く離婚を検討しないと精神が壊れる、でも経済的な自立には問題が残るという相談が舞い込んでいまして、こちらのメールへの対応に集中するため若干返信が滞ったものの、一応どなたのメールにも全てやり取りさせていただいています。なお、このモヤモヤも掲載許可が下りているんですが、相談文だけで文字数が2万字を超えているので、色々フェイク入れたりするのが大変なため、掲載はしばらく時間がかかるはずです。凄いですよ。かなりほっこりしました。そのまま載せたら年齢制限をしないといけない内容。

それで、今回いただいた方々とやりとりした中に、こんなコメントがありました。

  • 年のことは私も言えませんが、40代なんてすごく大人だと思っていたのに、なってみると、まったく大人になれていませんね。
  • 30過ぎ過ぎにもなってなんだかなぁという感じでお恥ずかしいです><

ああ、この感覚分かるなぁと思いまして、この記事を書いています。

 

大人は大して大人じゃない

自分は子どもの頃から大人の大人性をかなり疑っていましたが、今、自分がそれなりに大人になって思うのは、やはり、大人は大して大人ではないのだなということです。

大体ですね、子どもには喧嘩するな、差別するな、悪口言うな、人からやられたら嫌なことはするなと大人は言いますけど、インターネットを見ていたら、大の大人がちゃんと喧嘩して、差別して、悪口言って、いかにも人からやられたら嫌なことを人にしていますからね。ニュースを見ても、50代~80代の高齢者層がむかっときたから殴ったとか平気でやっていますから。家族がいるのに愛人連れて逃避行なんていうのもありますしね。薬やアルコールやギャンブルにハマってしまう人もいる。

大人をどう定義するかという話はありますが、全体の中であんまり褒められた行動をしない人はそれなりにいますし、一人の人間を追ってみても例えば嘘をついたり、道徳的でないことはそれなりにしているものです。

子育てにしたってほとんどの人が初めての体験です。仕事が忙しい、体力に問題があるといった事情もあり、子どもに対して、エビデンスに基づいた、感情豊かだけれど冷静でもある、適切な行動を常にとれるわけでもない。子どもから見た時に親の行動が矛盾して見えることは多々ありますけど、それは、親だって人生の勉強中だということです。

 

それなりに大人でもある

ただ、では、大人が子どもと全く同じか、もしくは子ども未満なのかと言えば、その後の何年、何十年かの月日で習得しているものはそれなりにありますよね。例えば、自分のことや他人のことや世の中のことを子どもの時よりかは知っている。

特に、自分がどういう人間であるかというのは、色んな物に出会って、ぶつかった結果として確認していく面はありますから。自分という人間の立ち位置が分かっているというのは、長く生きてきた大人の強みです。安定してアウトプットが出せる。逆に、子どもは自分の立ち位置が定まっていないからこそ、可能性が色々あるということでもあるんですけどね。

他にも、他人の楽しみや苦しみなどの感情にも子どもの時よりは思いを馳せられるようにはなっているとは思います。相手にも事情があるんだなぁと少し立ち止まって考えられるだけで、コミュニケーションは随分円滑に進められますからね。

 

締め

大人の定義をどう考えるかというのはあるし、人それぞれの部分はあるけれど、年を食って色々ぶつかって得られたものには価値があって、だからこそ、大人というのは面白いと自分は思っています。

自分が子どもの頃は、まさか自分が大きくなったら毎日家庭内トラブルばかり摂取して生活しているなんて思いもよりませんでした。ぱっと見た感じ、何を考えているかよくは分からない大人になっていますけど、それなりに頼りになるし、それなりに方向性は示されるし、それなりにフェアなので、子どもの頃の自分が今の自分を見ても、それなりに敬意や畏怖を示してくれるんじゃないかとは思います。

いつかどこかで壁に当たるかもしれないけれど、昔の自分にはできない判断や思い至らない考えがちょっとでもできるように、このまま年を取っていきたいものです。

 

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