今朝の記事を投稿してから色々考えていました。
というのも、元の事件というのは、広く言えば子供の友達付き合いに対して親がどこまで干渉するかという、子育てにおいてよくぶつかる命題に関わってくるんですよね。
一般には親が子供の友達を選ぶのは良いことではないと言われています。理由としては、子供に差別意識を生ませることになったり、本人の自主性が育まれないことだったりというところでしょうか。自分で経験してみないと分からないこともあります。
ただ、遊んでいる友達が素行が悪かった場合はどうかというとこれがなかなか難しい。基本的な線引きは①その友達が道義的に反する行為をしていたり、犯罪行為を常習的に行っているか、②それに自分の子供が関わっているかですかね。
自分が子供の頃住んでいた地域はそれはそれは治安が悪いところでした。学校で物が盗まれるのはよくあることでしたし、他校の生徒が自校の生徒を狩りにくるみたいなことも目にしたことがあります。
ある友達は家に上げるとその後必ず家のお金が無くなっていたことや、夜に遊びに来たので誘われてほいほい外に付いて行ったらガラの悪い人たちに取り囲まれたことがありました。
久々に成人式に地元に戻ったところ、一番仲の良かった友人は覚せい剤の売人になったことを自慢していました。「あの娘、昔と変わったよね?あれは薬をやっている顔」
そういういかにも悪い友達とも交友していたことについて、親は特に何も言いませんでした。放任していただけかもしれませんし、自分から犯罪行為等に積極的に関わるということはないと信頼してくれていたのかもしれません。
自分も、自分の子供の交友関係については、本人が悪行でもしない限り特に干渉しないようにしたいと思っています。多様な価値観があることを理解できるのは自分の強みにもなっている自覚があるからです。
それで、今回のようにその友達がネットの悪意があるかもしれない人物(大人)だったらどうかと考えると、これは簡単ではないですよね。
そもそもどんな友達なのかは親からするとほとんど分からない。友達であるかさえ分からない。親に与えられる情報が限定されます。
子供が子供同士で遊んでいる限りは、彼らがする悪行というのはたかが知れています。子供は想像力が乏しいし、実行する行動力もないものですから。(逆に想像力の乏しさから凄惨な事件に発展することもあります。)
しかし、これに大人が関わってくると話は別です。子供の想像がつかないところを子供の無知を利用して上手く誘導する。もちろん、児童本人にやる気と能力は必須でしょうけどね。魚の釣り方を知っただけで魚を釣れるようになるわけではありません。
年齢が10も20も離れていることが明らかに分かる子供に対して、甘言をして接触してくる大人に碌な人間はいません。
一親としてどう振る舞うかと言えば、子供のネットの利用については、自分が知っているようなごく基本的なマナーを教えた上で、ある程度親の監視下に置きつつ、サービス提供者には年齢制限の徹底と過大な金銭の授受が行われない仕組みの導入について訴え続けるのかなと思う次第です。