斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

ネガティブな言葉で人を動かそうとすること

毎週恒例『ずっ独』への感想です。今日は、男女が分かり合えるのかという話です。

私の見聞きする、自分の周りの狭い世界の話で恐縮ですが、そこで最近、ある傾向が顕著であることを発見しました。女友達と会うと、必ずと言っていいほど「男の悪口」が出るのです。付き合っているとか、そういう相手の話ではなく、「他人ではあるが、仕事上や友人関係でつきあいがある」男性の話です。

「○○さん、まだ恋愛する気あるの?」と失礼なことを言われたとか、「結婚したくないんでしょ?」「もう子供欲しいとか思ってないんでしょ?」と、デリケートな部分に特攻かけられたとか、楽しく飲んでいたのにその場の女性を容姿で分ける発言をして場を凍らせた男性がいたとか……。

雨宮さんの周りということですが、topisyuもそういう発言を耳にしたことはあります。「早く、結婚しないの?」「そろそろ子供作った方がいいのでは?」などなど、個人の生活に口を出す。

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photo by PHOTO ♥ BOOTH

 

ネガティブな言葉では人は動かない

topisyuはそういうネガティブ方向からの発言をしている人を見ると、なんて勿体ないことをしているのだろうと思います。

 

大体、人からネガティブな言葉を語られて、「はい、そうですか」と真に受けてくれるものでしょうか。雨宮さんのお友達がそうであったように、ネガティブな発言を受けた人は、反論したり、傷ついたり、人間不信になったりする。

 

ネガティブ発言をする人が私生活の鬱憤を晴らしたいだけであれば、それはご本人にとっては意味があるでしょうが、本当は親切心で言っているのだとしたら、両者にとって悲劇的です。だから、冒頭の通り、しっかりした人が、そういう発言をするのを見ると「勿体ない」と思うのです。

 

特殊な状況下ならネガティブな話でも聞く

そもそも、自分の発言で人が何かを決断するというのは、よほど利害が絡んでいるか、マインドコントロールがしっかりしているか、相手に判断力がなければなかなかない状況です。会社の上司や客ならば利害がある、子供は親の指示に盲目的に従う……、これは特殊な状況下であると考えた方がいい。

 

大抵の他人は、利害関係もないし、洗脳もできていないし、相手は判断力があるものです。そんなときには、ネガティブワードではなく、良いことを伝えた方がよほど効果的だと考えています。

  

どうせなら良いことを伝えよう

例えば、

「○○さん、まだ恋愛する気あるの?」は「自分の四十路の友人がこんな素敵な恋愛をしていた」に、

「結婚したくないんでしょ?」は「こういうこと言うと惚気だと思われるだろうけど、結婚してこんな良かったことがあった」に、

「もう子供欲しいとか思ってないんでしょ?」は、「親馬鹿だけど子供が可愛くて可愛くて働く時間が減った」に、変換する。

 

これで人が必ず動くというわけではありませんが、相手が耳を閉ざすという可能性は減る。ネガティブワードを伝えるよりまだまし。ちなみに、自分エピソードを語るときには、日本であれば惚気とか親馬鹿とか枕詞に入れて、自分を落としておいた方がいいですね。

 

ポジティブな話が出ないならそれは自分に何かあるのかと疑う

ポジティブな話がなければ、他人にその決断をさせようとしないわけですから、ちゃんとそれを言いたい背景・根拠が自分の中にはあるはず。これを言語化できていないのに、社会通念上当然みたいなスタンスで語ろうとしているのであれば、それはそのネガティブ発言をしようとする自分自身に何か問題がある可能性がある。

 

締め

人を動かすのが凄く難しいのは、単に表現力を鍛えるだけではなく、自分自身を省みないといけないときがあるからだと考えています。自分が間違っていると認めるのは辛いですもんね。