斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

「シェアハウスで"かわいそう"な人を助けたら依存されて困っている」

紙の本の出版を記念して送る、秘蔵のモヤモヤ特集の4日目は、『シェハウスでナチュラルボーントラブルメーカーに依存されてしまい、自分も大変な状況なのに困っている』というお話です。

誰が本当に問題なのか、どうしてトラブルに巻き込まれたのかという観点で読んでいただけると面白いんじゃないでしょうか。同じような状況に身に覚えがある人はいるはずです。

持たない幸福論 働きたくない、家族を作らない、お金に縛られない 

※シェアハウスといえばphaさんのイメージ

 

 

Q1. シェアハウスでのいざこざに巻き込まれた!

topisyuさん

お忙しいところ失礼します。

北条マキと申します。初めてモヤモヤ送らせていただきます。

自分の中で解消できず、誰にも相談できず、吐き出すために余計な情報もあるかもしれません。形式がわからず、不慣れな部分もあるかと思いますが、気軽に読んでいただけたら幸いです。

 

登場人物

私のプロフィール

アラサー女性。シェアハウス在住。仕事はパートでダブルワークをしながら、昼から夜中まで働いている。借金もあり、金銭的にはギリギリの生活を送っています。

女性専用シェアハウスに住んでいるが、新参Aさんと古参Xさんのいざこざに自分から首を突っ込んでしまい、身動きが取れなくなってしまっている。Aさんから過度に信頼され、依存されている状態。

 

Aさんプロフィール

地方出身、アラサー女性。シングルマザーで育ち、母親の彼氏が何度も変わる経験をしている。前職で蓄えた貯金があるも病気になり働けない。 

(topisyu注:ここから北条マキさんが知る、Aさんの出生情報が書かれています。モヤモヤの本筋ではなく、また個人が特定される可能性からもブログには掲載しません。一言で言えば『Aさんは他人と信頼関係を作ることを幼少期に学べず、大人になった今は信頼関係を壊しまくって生きている』ということです。)


Aさんの性格・考え方

  • 感情の振れ幅が大きい。感情を大げさに表現する。
  • いったんこうしたいと思うと、意思を貫く。
  • お金に関する執着が強く、他人のせいで損することにひどく感情的になる。
  • お金は汚ないもの、との考えが強く、お金を触った後は必ず手を洗う、財布は布でくるんで持つなどを徹底している。
  • 親族とは関係が悪い。
  • お金を払う方が優位な立場だと信じている。
  • 人を信頼できない。
  • 好きか嫌いかで判断し、好きな人にはいい態度をするが、嫌いな人とのコミュニケーションは断固シャットアウトする。
  • 自分で動かず、人のタイミングで動く。その結果が悪ければその人に責任を負わせる。
  • 依存性が強く、頼れそうだと思うと寄生する。
  • 潔癖とズボラの物差しが極端である。
  • 人の態度には敏感だが、自分の態度が人にどう影響及ぼすのかについては興味がない。(他人からこんなに嫌な態度をされた、と話すが、それが自分から派生されたものとは気づいていない)

 

Xさんプロフィール

30代後半。きっちりした性格で、正社員として働いていている。

 

AさんとXさんのいざこざ

保証人なしのため、管理人さんに半年分の家賃をデポジットとして払い済みである。
Aさんは生活が昼夜逆転していて、私が深夜に帰宅するころにちょうど起きていることが多く、まだシェアハウスに馴染んでいないだろうと3~4時間自分の睡眠時間を減らして、話し相手になっていた。

Aさんが入居してしばらくすると、いままでシェアメイト同士、暗黙の了解でお互いに気を使って使用していた共用のリビングの使い方について、Aさんによって勝手に侵食される部分が増え、シェアハウスオーナーによりルールが明確化されるようになる。

慣れるまでは、といろいろな部分で大目に見てきたシェアメイトXさんが共用部分の使い方について次第に注意するようになり、対立関係ができてしまう。

Xさんとシェアハウスオーナーが話し合いをし、シェアハウスオーナーはXさんの言ってることは正しいと、ルールを守ってもらうようにAさんに投げかける。Aさんは、Xさんの肩を持つシェアハウスオーナーにアンフェアを感じ、一方的に押し付けられたと反発。

シェアハウスオーナーが丁寧に歩み寄りつつ対話を重ねたのち、ルールを守れないなら出ていってもらうと通告するも、Aさんは、立ち退きというなら、いままでの家賃、引っ越し代もろもろ返してもらう!と感情むき出しになる。AさんとXさん(&シェアハウスオーナー)との対立で、シェアハウス内の空気が悪くなる。

 

私が間に入る、が……

私は、Xさん、シェアハウスオーナー、その他シェアメイト、Aさん、それぞれの話を聞き、このままシェアハウスにAさんが住み続けることは難しいと感じ、引っ越しをAさんに提案。Aさんから、私が一緒に住むなら引っ越してもいいと言われる。

Aさんはかねてから私が住みたがっている地域を挙げ、全額費用負担、家賃もいらないから住もうという話になり、私もAさんをシェアハウスから出すにはそれしかないと思い、また自分の希望している地域に住めるという欲目もあり同意する。(このときはけっこう正義感と使命感を感じていた。Aさんは私が働きづめで生活に精一杯なところを不憫に思い、「夢のために私を利用して!」と言っていました。)

Aさんは私とのすすむ方向が決まったことにより、不動産周りもし、内見もしている。私は、管理人やシェアメイトに、Aさんと一緒に引っ越す旨報告するが、それぞれが考えてくれ、私一人が抱え込むことではないと諭す。それによって、Aさんの性格、人間性、コミュニケーション方法などに心理的に負担を感じていた私は、一緒に住む以外のサポートがないか考えるようになる。

Aさんに、「二人で住むということについて考えさせてほしい」と伝えると、「いまさらそんなこと言われても困る。費用がすでに発生している。それをどうするつもりなのか。私が一緒に住まないのであれば、シェアハウスを出る意味はない。このままシェアハウスにいるつもりだ。一人暮らしはするつもりはない。一人でいたら、出会いを求めて男の人に頼ってしまうかもしれない。あなたが一緒に住んでくれるという安心感がほしい。あなたが一緒に住む以外の選択肢はない」との一点張り。

私は「無責任に話を進めてしまった自分にも責任がある。請求したかったらしてくれてかまわない」と伝える。Aさんは「そんなことをしたくない。もちろん請求はするけど、そんなことにお金を払うくらいなら一緒に住んだ方がいいと思わないか」という。このやりとりですでに疲労感を覚える。

現在は、Aさんに依存されているこの状況に心身共に疲弊している。

自分の関わり方の不健全さに後悔

Aさんとのこれまでを振り返り、変な正義感で他人の人生に無責任に安直に踏み込んでしまった、自分のずるさと関わり方の不健全さにじわじわ後悔しているところです。

そんなときに、シェアハウスオーナーさんからメールが来ました。内容は、「Aさんのことは行政による支援を相談したので、北条マキさんからはAさんと一緒に行けないとキッパリ伝えて欲しい」というものでした。

私も、一緒に住んだところで個人のサポートには限界があるし、なにかあったときになんの後ろ盾もない。なにより、Aさんの人間性に拒否感を持ってしまっているので、関係を断ち切りたいと思い始めています。

考えてみれば、シェアハウスオーナーさんとAさんの話で済んだことなのに、私が関わってしまったことで余計にこじらせてしまった面もあります。

これから、彼女が納得して、私への執着を手放し、自分の人生を歩んでもらうためにどのように話を持っていけばいいのか悩んでいます。

もう話が通じなければ相手に承諾なくカットアウトしてしまったほうがいいのかとも思いつめています。

 

以上です。

topisyuさん長文お読みいただきありがとうございます。

率直にこの状況を第三者の目線から解説いただけるとありがたいです。私の関わり方でまずかったところも教えていただきたいです。また、足りない情報などありましたら教えていただけるとありがたいです。

それではよろしくお願いいたします。

北条マキ

 

A1. ナチュラルボーントラブルメーカーに取り込まれてる

北条マキさん

メール拝見しました。お急ぎのようなので、まずは手短にコメントします。

仰る通りかなり、北条マキさんは視野が狭くなっているという印象を受けました。彼女の境遇に共感してしまったため仕方ないでしょうが、かなりマズい。入り込みすぎている。彼女のことに詳しすぎる

ダブルワークをしていて、金銭的にギリギリだというご自身の状況で、他人の生活まで背負うことはまず無理です。オーナーの言う通り、北条マキさんの手から放すべきです。人の世話をしている状況ではありません。まずは自分の生活を安定させましょう。Aさんには「自分のことでいっぱいいっぱいだ」と伝えてもいい。

Aさんはお話を聞く限り天性のトラブルメーカーです。一般人が手を出して何とかできる人間ではありません。Aさんが話している内容(Aさんの生育環境など)もそのまま信じることは難しいでしょう。認知が歪んでいる可能性が高い。

北条マキさんは、最初に"新参Aさんと古参Xさんのいざこざ"と書かれてますが、客観的にはこれは両者のいざこざではなく、Aさんが起こした"問題"です。

正直に申し上げると、北条マキさんの内面の状況から察するに、Aさんからフェイドアウトすることも上手くできないのではないかと思われます。オーナーの言うことを全面的に受け入れると伝えつつ、周りのアドバイスを聞くようにしてください。そして、彼女と1対1で話さないようにしてください。

オーナーはこの種の問題に手慣れているように見えますので、オーナーに任せる方向で逃げてください。

取り急ぎ以上です。

topisyu

 

Q2. Aさんとは話し合っていません。少し心配

topisyuさま

ご返信ありがとうございました!

今、ゆっくりこの件を見つめ直しています。topisyuさまのメールも何度も読み直し、改めて自分の浅はかさを噛み締めているところです。

結論から申し上げますと、まだAさんとは話し合いをしていません。彼女がシェアハウスにおらず接点がなかったからですが、一方でホッとしている自分もいます。

彼女が何か事件に巻き込まれているのではと気にしながらも、なんとか彼女なりに一生懸命先のことを考えて動いているのではと、連絡しようかどうしようか二の足を踏んでいます。

ひとまずはこのような状況です。また続報ありましたらメールいたします。

北条マキ

 

A2. 話してなくて良かった!

北条マキさん

先日のメールは状況が状況であったため直接的なものになってしまいました。ごめんなさい。

彼女と会う機会がなくて良かった! 彼女との接し方含めてもう少し細かく丁寧に後ほど返信します。少々お待ちを。

topisyu

 

Q3. このまま何もなければ……

topisyuさん

ありがとうございます!

自分が人に影響されやすい性格のため、かなり距離感に関しては気をつけていたつもりなのに、気づけばかなりAさんに踏み込んでしまっていました。

topisyuさんのアドバイスでだいぶ視野が戻りました。

Aさんとはまだ顔を合わせていません。このまま、なにもなければいいなと思っています。

北条マキ

 

A3. 同化することは寄り添うことと違う

北条マキさん

返信ありがとうございます。

モヤモヤの本筋ではないのでご不要かもしれませんが、前のメールで触れた、人付き合いの仕方について少々コメントさせていただきます。

若干、説教臭い部分も含まれていますので、どうぞ、このまま読まずにゴミ箱に捨てていただいても結構です。もし読まれるなら、あくまでメールで数回やり取りさせていただいた者による戯れ言として読んでください。


問題の原因:誰かの心情に寄りすぎている

ご自身で仰っている通り、

自分が人に影響されやすい性格

人の気持ちに寄りすぎているように思いました。

例えば、

何か事件に巻き込まれているのでは、と気にしながらも、なんとか彼女なりに一生懸命先のことを考えて動いているのではと、連絡しようかどうしようか二の足を踏んでいます。

こういったところでも感じられます。

Aさんの状況は確かに大変ですが、北条マキさんが大変ではないかと言えば、お仕事含めてかなりのご負担がかかっているはずです。それなのに、ここまで他人のことに脳のリソースを費している。

Aさんは今まさに北条マキさんを不幸にしようとしている人物です。「あなたが一緒に暮らさないなら、お金を払って」などといって、Aさんは北条マキさんをコントロールしようとしていたわけです。かなり質の悪い人間です。

そんな人間がどうなっていようが、普通の人はどうでもいいと思うものです。北条マキさんは若干というより、必要以上に人の気持ちに寄り添いすぎだと思いました。いや、寄り添うというより、他人に同化しているに近い。

 

問題の原因の原因:誰かに役に立ちたい意識

それで、こういう、加害者みたいな、自分が助けなくても当然の人にまで、感情移入をしてしまうとすれば、その根本にあるのは、「こんな人物でも私を頼ってくれるのだから役に立ちたい」という意識ではないかということです。

ここまで書いてしまうと少々厳しすぎるかもしれませんが、ご自身があまり人の役に立てていないという意識が、人の気持ちに過度に寄ってしまう原因ではないかと思いました。

従って、本当に同じような問題を再度出くわさない(人間関係トラブルに巻き込まれない)ためには、まずは、ご自身の人生を充実させることに時間をかけられるのをお勧めしたいところです。

普通の人に、普通に評価されるようになれば、Aさんのような、ナチュラルボーントラブルメーカーに認められずともまったく気にはならなくなります。

すいません。ちょっと突っ込みすぎてしまったかもしれません。ご不明点や、ちょっとそれ違うよということがありましたら、どうごご気軽にメールください!

topisyu

 

締め

このモヤモヤは、実は相手に問題があるのではなく、自分自身に問題があった良い例だと思い、掲載しています。

詳しくは掲載していませんが、Aさんは相当大変な状況にあったようです。オーナーが話したら行政が参戦するぐらい。そんなAさんに、親切にしようとするのはおかしなことでもないですが、人生を背負い込んでしまうのは別のことです。

北条マキさんが、Aさんの生育環境に詳しすぎることで、取り込まれていることがよく分かりますよね。他人に親切にするのであれば、自分ができることに限定した方がいい。無理な親切は共倒れするだけです。

この辺の、他人の動向に詳しすぎるのは他人に取り込まれているということは、ブログでも何度か書いていますが、紙の本でもその辺をまとめています。新しいQ&Aとしては、

Q29. 仲がいい女友達がいるのですが、別の友達と遊びに行った話をすると、とても嫌がります。彼女ももちろん大切ですが、彼女以外の友達も大切です。

これで触れています。ちょっと問題がある友達とどう付き合っていくかというあるあるなやつの解決策をズバッと書いてます。

 

ちなみに、紙の本は本日11/21が正式な発売日ですが、書店に並ぶのやAmazonで購入されるのは11/23ぐらいになりそうです。よろしくお願いします。