斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

ブログを書籍にしたときの苦労話 ~匿名を実名に切り替える悩み~

ということで、今週は『本』という切り口で記事を投稿します。2日目の今日はブログを本にして出版された方の体験談です。こちらもメールでいただいたものです。

 

本を出すということでネットでの活動を実名に切り替えました

斗比主様

書籍の販売部数の記事読みました。私はサイトを書籍化しましたが、まだ3000部行ってません。あっという間に3000部売るのはすごいですね。

こちらの出版社は初版5000部を数年かけて売っていくつもりみたいです。ターゲットが学校や企業、図書館、資料室、役所なので価格も高め。斗比主さんがお察しのとおり、講演会やセミナー展開も込み。さらに年に一冊程度続編を出していき、細く長く売っていく方針だそうです。瞬間風速ではないロングテールな書籍の世界もあることを知りました。

本を出す前は、ブログがあるのに本を出す意味あるのかなと思ってましたが、出してみるとネットとは違う層に届くのを実感します。『本』というリアルな物体があるとメディアも取り上げやすいみたいで取材されて、そこから新たな展開が広がっています。

ただし、出版にあわせて実名顔出し運用に切り替えるのには覚悟がいりましたね。匿名での取材に難色を示すメディアも多いですし、本や講演などリアルの世界でレピュテーションを蓄積するには実名じゃないと難しいかなと思って切り替えました。

実名運用前に時間をかけてネット上に書き散らしたものを掃除しておいたので、今のところ問題は起きてません。今はご近所さんやパパ友ママ友がフォロワーにいるかもしれないので、そういう人に読まれるとマズいネタは書かないようにしています。

ロングテール‐「売れない商品」を宝の山に変える新戦略 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

※ロングテールとは少数売れるものをたくさん揃えることで稼ぐネットの販売戦略です。上の画像みたいに動物の長く伸びた尻尾(テール)みたいに見えるからロングテール

 

topisyuのコメント

一般書と専門書の売り方の違いがよく分かるお話ですよね。

出版された本は確認していますが、確かに、学校や役所に置いてあってもおかしくない専門書でした。私のKindleの電子書籍と比較されていますけど、値段もターゲット層も売り方も全然違うので、本と言っても別物です。

phaさんみたいに、ネットの妖精(ネットならではの存在)みたいなポジションだと実名でなくとも問題ないですよね。でも、例えば、PTAとか役所とか商工組合とか、ある程度リアルな信用力が求められるところに登場する機会がある本を出そうとしているなら、この方のように実名での活動を検討することになるのかなと思う。

あとは、実名運用前にネット上に書き散らしたものを削除されたという話も面白い。普通の素人がネット活動をしていたら、politicallyにincorrectなことを書いているものですからね。

 

ということで、短めですけど、『本』特集の2日目は以上です。明日は、図書館利用の話で、明後日はとある本についてのモヤモヤ解説を予定しています。