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斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

「乳がん発覚後の私に『気功で治る』という頭の痛い父。感情的でモラハラ気質なイメージが抜けず、会うことを想像すると疲弊する」

11/21発売予定の紙の本の出版を記念して送る、秘蔵のモヤモヤ特集の2日目は、乳がんを期に人付き合いを見直すようになったアラサー女性による『幼稚な父親とどう付き合ったらいいか?』というモヤモヤです。

今、アラサーとかアラフォーの人だと、男親に対して同じような思いを抱いていることが多いと思います。

それでは、どうぞ!

 

 

Q1. 父のことを考えるとドツボにはまる

topisyu様

こんにちは。ぷよ子と申します。

家族についてのご相談です。長文です。ご助力いただければうれしいです。要点だけ述べますと、父との関係性をどうやって構築するか悩んでいます。モヤモヤ投稿時のアンケートの回答は、ロジカルなアドバイス、次に叱咤を求めています。

 

以下、本文です。

 

アメリカでポスドクをしていたが乳がん発覚で帰国

私は国内で博士取得後、アメリカの大学にポスドクとして雇われましたが、乳がんが発覚し帰国、治療とともに主婦として過ごしています。アラサーです。

その間、父との交流を断絶しました。理由は父とコミュニケーションをとることが私にとってストレスフルだからです。その過程を述べると少し長くなってしまいますが、よろしければお付き合いください。

 

家族構成

私の実家の家族構成は父、母、姉、私です。私と姉は二人ともそれぞれの家庭を持って暮らしています。両親とは1-2時間の移動距離の場所です。

父は非常に器量が狭く、常にピリピリとし、気に入らないことがあるとすぐに怒鳴りつけるような人でした。非常に感情的な人です。また、子どもを育てることのできる人ではなく、私たちの教育は母が全て担っていました。(しかし、父は自分は全てに先んじてとても賢い、と印象づけるように振る舞う人。そして、自分までそうだと信じ込む人。多分心の底では自信がない。それゆえ過敏で過剰に周りの人間を抑え込もうとする人。)

母はかなり合理的かつ理性的な人で、まっすぐゆえに単純な性格です。母はとても強い人ですが、長年の父のモラルハラスメントっぷりに耐え切れず、父が退職する頃に離婚するかというところまでいきました。

母から離婚を切り出された父は「おまえ(母)の親父が色弱(ごく軽い目の障害)だと俺の実家に知れていたらおまえは俺と結婚できなかった」(身体問題を持つ人への蔑視)「お袋(父方の祖母)の介護は俺にはできないから新しい嫁を探す」(そんな都合のいい人がいるわけがない上に遠方ゆえ当時介護などしていない)などなどおかしなことをわめいて母をなじりました。

そのとき、夫婦間で相当話し合いがあり、父が突発的に激怒し、怒鳴りつけるようなことはほとんど無くなり、離婚は回避されました。これにより母が父に負けず、間違っていることを間違っていると言えるようになりましたが、父の価値観は明後日の方向なままで変わりませんでした。

それからほどなく我々姉妹がそれぞれ実家を出て、姉が結婚して子供ができたころから父の様子にも柔らかさが増えていったように思います。そして私が博士になり、アメリカへ渡るまでの間に、私は入籍、渡米後に乳がんがわかってそのまま帰国しました。

その後、抗がん剤、手術、放射線、ホルモン治療とフルコースを平らげてます。

 

気功でガンを治そうとする父

その過程で、病気になったことを理由に、自分の生活や精神衛生にもっと気を使うようにしようと決心しました。それまでは周りの人と(特に家族と)波風をなるだけ起こさないように、自分を抑えて周囲に対応していました。(ちなみに本性が結構外道なので、抑えて人並みだと思います。それも含めて普通ではありますが。)

しかし、自分の死に直面した傍で、父に「気功でパワーをやる」とかいって手をかざされたり、又聞きのガンについての知識を披露されて、苛立ちを我慢しないことに決めました。(父は本気で、自分には特別で不思議なパワーや霊感をもっていると信じています)(ちなみに私と私の夫や義理の両親との関係性は良好です。)

それからは父からのメールや電話は徹底して無視し、携帯電話もへし折りました。娘の激しい拒絶にあって、周りの人間が何を思っているのかについて、父ははじめて考えを巡らすようになったようで、母に「そばにいてくれてありがとう」といった感謝を初めて言ってくれたそうです。(信じてもらえないかもしれないですが、この効果を見越して父を拒絶しました。それは、自分の思春期の実体験に基づいた判断です。)母はそういった父の変化を受け入れ、最近は夫婦関係が改善に向かっているようです。

 

父を絶望の淵に追い詰めたい

母とは三ヶ月に一回、姉とは半年に一回くらいメールのやり取りをしています。それでも昨年の年末は姉家族と共に実家に顔を出していましたが、今年はそれもする気になれず、実家の人間には会っていません。だんだんと自分の我儘が止められなくなってきてるようにも感じます。

昨年末に母に新年の挨拶は辞退する旨伝えた翌日、父からメールがあり、過去に拘るなとか、これまた感情先行の内容でまともに見るのも辛かったです。確かに父は変わったのでしょうが、まだまだもっと10年20年拒絶し続けて絶望の淵にまで追い詰めたい気持ちでいっぱいです。今回のことでまた父の精神バランスが崩れて、母が苦しい目にあっていないかが心配でならない気持ちもあります。

ここまで読まれると、私がかなりやな奴に見えるのではないでしょうか。

 

理想は父が変わってくれること

人によっては父がかわいそうと思うことでしょう。斗比主さんには面白く読まれているといいのですが。ほかにも、ずるずると主婦ニートな状態なことや、友達が一人もいないこと、というか人付き合いが苦手なことなどいろいろ悩みはありますが。

まずは父です。来年の正月をどうするかです。いざ会うとなると、父が言うだろう言葉、とるだろう態度をリアルに想像して勝手に疲弊しています。ドツボです。極論、私個人は今後一生父に会わなくてもいいと思っています。仮に父の死後後悔することになっても、そのときに苦しめばいいと思ってます。しかし、それだと周りの人間はたまりません。

ここまで書いてて思ったのですが、ドツボにはまらない方法が知りたいのかもしれません。もちろん私にとって一番ハッピーなのは、父の人格が好ましいものに変わってくれることです。確かに「変わる」には苦しみが伴いますし、父は高齢ですが、上記のように一度変わってくれた例(母の存在に感謝するようになった)があると、期待してしまうんです。ひょっとしたら客観的に自分や他人を見ることができるようになってくれるのではないかと。(まあ、でも実際は私自身何もしていないんですけどね。無視してるだけで。頑張ってるのは母です。)

 

こんな見ず知らずの赤の他人のクソみたいな長文読んでいただいてありがとうございました。前述しましたが友達がいないもので。夫はこういう問題を「問題」として対処せず、するっと流して自己完結するタイプなので、あまり議論が出来ないんです。状況は理解してくれますし、話も聞いてくれますが、その先には進みません。

母や姉には出来れば中立を保っていてもらいたいです。それに多分、姉は妹の私が父をコントロールする、というような考え方や発言は受け入れないと思います。私はその感覚には反発しか覚えないので話は平行線になるのではないかと思います。どうせ理解されない、理解しあえないという諦めがあるのかもしれません。

偉そうなことをつづってすみません。斗比主さんのお気を悪くされたのなら本当に申し訳なく思います。でも、この文をまとめるだけでだいぶ整理もついた気もします。繰り返しですが、ここまで読んでいただき本当にありがとうございます。ブログ、応援してます。今後のご活躍も期待しております。では、失礼します。

ぷよ子

 

A1. 美味しくいただきました!

ぷよ子さん

モヤモヤを共有いただきありがとうございます。
大変美味しくいただきました!

メールを送られるだけで満足されていらっしゃるようですが、一応ご返信するようにいたします。ちなみに、ロジカルなアドバイスはいいとして、叱咤というのは具体的にどういうのを求めているというのはありますか?

topisyu

 

Q2. 自分が「親父化」しないように……

topisyu様

ご返信ありがとうございます。うれしいです、にやにやしちゃいます。

「叱咤」の理由ですが、

  • もしかしたら、自分が気づかないうちに凄くえげつない奴になってしまっているのかもしれないので、そうならそうと知りたい
  • なるべく多角的にものを見たい
  • 自分は正しいと思っても往々にして見落としがあるため、第三者の冷静な目から指摘されたい

上記三点、意味は同じです。自分が「親父」化しないように予防策です。あと、叱られるとちょっと引き締まりますから。ではでは、よろしくお願いいたします。

ぷよ子

 

A2. 心の中での悪いお父様が大きくなりすぎている?

ぷよ子さん

改めて読み直してみても自己完結しているなーと思いましたが、読んだ感想と合わせて、比較的ロジカルなアドバイスと叱咤をしてみようと思います。

 

1. 感想

まず、

ここまで読まれると、私がかなりやな奴に見えるのではないでしょうか。
こんな見ず知らずの赤の他人のクソみたいな長文読んでいただいてありがとうございました。斗比主さんのお気を悪くされたのなら本当に申し訳なく思います。

こう仰っていますが、ぷよ子さんの書かれた文章、かなり面白いですよ。

煮詰まったモヤモヤを知性とグチャグチャに混ぜたものを大砲に混ぜて打ったというか、そういう感じがして、ストレートに心を撃たれました。

たまに入る冷静なセルフ突っ込みがたまらないですね。無益でしょうし、ご自身としても好きではないと思いますが、暇潰しにブログでも書かれてみたら、人気になるのではないかと思います。

以上、感想です。

 

2. アドバイス「お父さんが実態以上のモンスターになっているのでは?」

ご自身でメールを読み返されてもお気づきになるかと思いますが、お父様への不信感と期待が上手く整理できていなかったことが、モヤモヤの原因だったのではないでしょうか。

それが分かるのは、この部分と、

確かに父は変わったのでしょうが、まだまだもっと10年20年拒絶し続けて絶望の淵にまで追いやりたい気持ちでいっぱいです。

この部分ですね。

もちろん私にとって一番ハッピーなのは、父の人格が好ましいものに変わってくれることです。

前者では相当憎んでいる気持ちがありますが、後者ではお父様を受け入れたい気持ちがありますよね。書いている途中で変わったのか、ご自身の中で既に変わっていたのか分かりませんが、お父様に対する見方はかなり変わっているように思います。

期待を抱かなければ怒りは生まれませんが、期待は相手に対してもっとやってくれるというものから生じるものです。期待を抱くこと自体は必ずしも悪いものではありません。

確かに、お父さんは、

自分の死に直面した傍で、父に「気功でパワーをやる」とかいって手をかざされたり、又聞きのガンについての知識を披露

かなりどうかしていると思いますが、これをした意図は善意ですよね? 本当に自分に特別な力があると信じているなら、ぷよ子さんを治したかったということですから、愚かだけれど、人をどうにかしようという攻撃性は感じられません。

この、

まずは父です。来年の正月をどうするかです。いざ会うとなると、父が言うだろう言葉、とるだろう態度をリアルに想像して勝手に疲弊しています。ドツボです。

でもありますが、ぷよ子さんの心の中で、お父様を過度にモンスターに仕立てあげているのではないかという印象を受けました。

ということで、

ドツボにはまらない方法が知りたいのかもしれません。

については、

①お父様になぜ期待するのか

②過去お父様にどんなことを言われて腹が立ったのか、嬉しかったのか

を検討しつつ、

③お母様やお姉さんがお父様を今どう思っているのか

を聞いてみるのが有効かなと思います。

要は、自分の中で膨れ上がったお父様の存在と、他人から見た実態のお父様との乖離を確認するということですね。たぶん、乖離がありそうです。

乖離があることが分かればしめたもので、乖離がないほうが困りますね。なぜなら、お父様はぷよ子さんに限らず、誰から見ても今でもどうしようもないモンスターであるということになるので、こうなるとお父様を変えなければ事態の解決ができず、これは面倒です。 

インナーマザー ?あなたを責めつづける心の中の「お母さん」? (だいわ文庫)

 

3. 叱咤っぽいもの「ネガティブに他人の心をシミュレートするのは人を信用していないということ」

楽しく読んだとも書きましたが、考えすぎな印象を受けますね。頭が回りすぎていて、色んな人の思考を(自分の考える方向性で)先回りして、ネガティブにシミュレートしてしまう。

例えば、ぷよ子さんは、どうしようもないものを書いたと何度も何度も書かれていることなんていい例ですね。私がどんなモヤモヤでも美味しくいただくとブログで宣言しているにも関わらず。

こういうことを日常的にしているとしたら、良好な人間関係を築けません。他人が自分のことを受け入れてくれないだろうと見ているということは、他人を信じていないことの裏返しですから。

お友達がいないとぷよ子さんは思っているだけで、実際はお友達はいるかもしれませんよ。

ではでは!

topisyu

 

Q3. 期待は裏切られるものだと思っていた

topisyu様

美味しく召し上がっていただけたようでなによりです!

煮詰まったモヤモヤを知性とグチャグチャに混ぜたものを大砲に混ぜて打ったというか、 そういう感じがして、ストレートに心を撃たれました。

最高な表現です。ありがとうございます。

私にブログ面白く書けますでしょうかねぇ。軽々に自分の意見を表明する事がそら恐ろしいです。校正してると旬を逃しますし。。。お気づきでしょうけども、topisyuさんへのメールも相当校正してます。 

 

母と姉と父のイメージを擦り合わせます

お父様への不信感と期待が上手く整理できていなかったことが、モヤモヤの原因だったのではないかと思いました。

と、

お父様を過度にモンスターに仕立てあげているのではないかという印象を受けました。

ご指摘の通りだと思います。「期待」が生まれるとしらみつぶしに否定していく自分がいますね。確かに。「期待」は裏切られるものだ、と思っているから防御線を張りに行く。おお、そうかそうか。だから会っているときや会った直後は拍子抜けなまでにすっきりしているんですね。「期待」を否定しまくった「想定像」よりも実物が良い状態だから。 

(お父様は)かなりどうかしていると思いますが、

ですよね?!爆笑しました、爽快です。

これをした意図は善意ですよね? 愚かだけれど、人をどうにかしようという攻撃性は感じられません。

その通りです。しかし、私の心に余裕がないときだと(つまりおおむね)、「善い自分に酔ってるでしょ?しかもその「善い」はすごく主観的だよね」と考えてしまいます。こういった考えの積み重ねでモンスターができるのでしょうか。

ご提示いただいた対策の

③お母様やお姉さんがお父様を今どう思っているのか

これ、肝ですね。時間をかけて擦り合わせていこうと思います。ほっこりな展開が来たらまたご相談させてください。

 

自分のことはよく分からない

お叱りもありがとうございます。

自分の考える方向性で

とありますが、まさしくまさしく。瞑想もランニングもしているんですが、モンスターはやってきてしまうんですよね。しないよりはいい精神状態だとは思いますが。

私がどんなモヤモヤでも美味しくいただくとブログで宣言しているにも関わらず。

topisyuさんが何でも美味しくいただくというスタンスであることは伝わってます。しかし、きっと美味しく思っていただけるだろうと思っても、自分のことだとわからなくなってしまうんです。確信が持てなくて。

他人が自分のことを受け入れてくれないだろうと見ているということは、他人を信じていないことの裏返しですから。

耳が痛いです。善処します。友達だと思ってくれている人も多分いると思います。しかし、「友達とはなんぞや」もなかなか難しくて。きっとこんな思春期みたいなことを考えているうちはいかんのでしょうけども。

ご相談受けていただきありがとうございました。いつも思いますけど、素晴らしいクオリティですね。本当に相談料等発生しないのか、最初は勘ぐっていました。

では、失礼します。

ぷよ子

 

締め

ぷよ子さんからのモヤモヤは以上です。

話題としては『インナーペアレント』問題に近いですね。どちらかといえば、より汎用的な、嫌いな人が心の中でドンドン大きくなってきて辛いという方ですが。

誰かを嫌いになりすぎてしまったときの対処法は、ここで書いた通り、まずは実態との乖離があることを確認するというのが有効ですよね。実はそんなに嫌な人じゃないということを確認する。別にモンスターというわけではなく、その人も同じ人間だということを確認する。

ぷよ子さんはその後お父様とはまだ会っていないそうですが、人との関わりは何かと増えたそうです。他人をモンスターにしたてあげると人付き合いなんてできないですからね。心境の変化が人間関係に良い影響があったそうです。

 

このモヤモヤについては紙の本だと、(電子書籍からの再掲の)Q18が近いのと、

Q18. 職場の同僚が私を嫌っています。どうしたらいいでしょうか?

親子関係という意味では、Q23も近いですね。

Q23. 私が子どもの頃から、母が父や弟への愚痴を私に言ってきます。私から何を言ってもネガティブにしか受け取らず、イライラします。こんな母をどうにかできないでしょうか?

11/21発売予定です!たぶん、11/23~24ぐらいに書店に出回ります。よろしくお願いします!!