子どもへの読み聞かせは学力向上のためにエビデンスがあることは確認されています。
なぜ、お金をかけないで子どもに学力を身に付けさせたいか - 斗比主閲子の姑日記
どれくらい読めばいいかについては、毎日15分10歳ぐらいまでっぽいんですが、
ドラえもんと図書館戦争だけの家庭と、3歳までに1万冊の絵本を読み聞かせする家庭 - 斗比主閲子の姑日記
どう読んだらいいかについてはあまり調査がされていなさそうなので、読み聞かせ方法の本を色々と読んでます。今回読んだのはこちら。
Amazonでの評価が高いから読んでみましたが、全体的にエビデンスがないのはいただけませんでした。ただ、著者が読み聞かせ経験が豊富で、少なくともn=1ではないコツが披露されているのと、質の高い児童向けの本が大量に紹介されているのは、価値があると思います。
例えば、読ませる仕組みとして、
- 毎日寝る前に読む
- お気に入りの本を読んでくれというのはしめたもの
- 親も本を読む(読んでいるふりをする)
- 本を手に取りやすいところに置いておく
- 本ならいくらでも買ってあげる(中古でも可)
こういうのを意識しておくとかですね。あるあるのコツがまとまっています。
後は、読み方として、子どもが読み聞かせの中で、文法を習得し、文章の意味をじっくり理解できるよう、感情をこめた朗読をせず、一音一音はっきりと読むとかですね。
読み聞かせの教育を受けた人はこれをやることが多いんですけど、そうでない人は結構感情移入して早口で読んじゃう傾向がある。個人的には、今どきの本なんだから読み聞かせ音声のダウンロードでもして欲しいところです。
お勧め本については、1歳から始まって、小学校高学年ぐらいまでの、大体150冊ぐらいが紹介されています。子ども自身に選ばせることもちゃんと触れられていますし、選ばれている本も道徳的でいかにも親が喜びそうなものということでもありません。いいチョイス。
ということで、全面的に信用するのはどうかと思うけど、読み聞かせ方法について悩んでいるのであれば、一つのロールモデルにはなるかなと思います。
なお、そういう観点ではエビデンスに触れられていないのはわざとかもしれませんね。グラフや数字があるだけで、読むのを止める人はかなりいますから。読書習慣がない親向けの本としてはこれぐらいじゃないと厳しいところがあるのは理解できます。