斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

"テレビ局記者、生放送中に禁止用語で降板宣言"の英語ソースを探す

ちょっと大げさなタイトルですけど、要は、以下の報道について、

CNN.co.jp : テレビ局記者、生放送中に禁止用語で降板宣言

ニューヨーク(CNNMoney) 米アラスカのテレビ局で医療用大麻クラブについてのニュースを伝えていた女性記者が、生放送中に放送禁止用語を口にして、「やめます」と降板してしまうハプニングがあった。

実際どんな風に放送禁止用語を口に出したのか、日本語訳にはない興味深い情報はないか、英語の記事から探してみたというだけです。

http://www.flickr.com/photos/34202025@N00/54718660

photo by Riude

 

1. 原文を探す

原文を探すのは簡単です。google ニュースで、CNNとそのアラスカのTV局の名前を検索するだけです。はい、見つかりました。


コツというほとでもないですが、元の報道機関名+あまりその他の報道で使われて無さそうな単語という組み合わせだと見つけやすいです。

ここまで2分。

 

2.和文と英文で気になったところを比較してみる

和文でちょっと気になったところを英文と比較してみます。

「だからこの仕事は、まあ選択の余地はありませんが、f×××(放送禁止用語)it、これでやめます」

この部分がポイントですよね。"まあ選択の余地はありませんが"あたりはどんな表現だったか気になるので、原文を見ると、

"And as for this job, well, not that I have a choice but, f*** it, I quit."

そのままでした。

他には、

グリーンさんはその後、地元紙の取材に応えてマリフアナ合法化の問題に注目してもらいたかったと語り、気分を害した人がいれば申し訳なかったと謝罪した。

この後半の"気分を害した人がいれば申し訳なかった"といういかにも日本語表現っぽいところがどうかというと、

The ex-reporter told the Alaska Dispatch News that her dramatic exit was her attempt to bring attention to the issue of marijuana legalization, and apologized for offending anyone.

"apologized for offending anyone"とあるので、そのままですね。ただ、ここで、地元紙が"the Alaska Dispatch News"とあり、しかもリンクも張られていたので、そちらも一応チェックすることにします。

ここまで7分。

 

3. 元の動画ともう少し詳しい情報を入手する

先ほどのCNNのページでもその話題になった場面はCNNの番組内での取り扱いとして紹介されていました。しかし、地元紙のページにはYoutubeの動画がそのまま載っています。


KTVA reporter quits on-air, reveals herself as owner ...

クラブのオーナーというイメージとはちょっと違いました。かなり潔いですね。本人の中では決めていたことなのかもしれません。(動画には、引き継ぎのキャスターが狼狽えている部分もあります。)

ちなみに、Youtube上では再生数が7百万を超え、コメントも相当ついています。人種差別的なものも多い。アラスカ州の黒人比率は1.2%だとかそんな話も。

大麻クラブについてはもう少し具体的な説明があり、

Started in April, the Alaska Cannabis Club connects medical marijuana cardholders with other cardholders who are growing cannabis. Growers are offered "donations" as reimbursement for the costs of growing marijuana, the club said in an interview with Alaska Dispatch News in August.

医療目的でマリファナを所有したり、利用したり、栽培できるカードホルダーが、その他のカードホルダーとマリファナをやり取りしたり、寄付を受けたりするマッチングをしているということのようです。SNSっぽい。

それと、気分を害した人云々についてももちろん元ネタがありました。

"If I offended anyone, I apologize, but I’m not sorry for the choice that I made," she said.

apologizeは客観的に謝ること、be sorryは主観的に謝ることという、この似ているけど違う言葉の使い分けになっています。後段もセットで訳されていたら、彼女の意志の強さも感じられますよね。

ここまで10分。

 

締め

元の報道には特に興味がなかったのですが、英語に親しむためにソースを辿ってみました。意訳されていたり、何だか事態が分からなかったりする時は、ソースを追ってみると面白い発見があることもあります。デマが分かったり。楽しいですよね。

 

関連

なお、ここまで記事にするのには30分~40分かかっています。調べるのより、それを人に説明する方が手間がかかるので、仮にデマがあったとしても、デマはそのまま流通しやすいものなんですよね。本件はデマはありませんが。

過去報道系でデマや釣りの解説を自分がいくつかしていますので、紹介しておきます。どれも結構手間がかかりました。

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