斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

「夫が約束を破ってまた女物の下着を身につけていた。なぜ約束を破ったのか理解できない、信じられない」

久々にTroubleshooterです。

1950 Underwear

※下着は下着でもこれなら?

 

Troubleの内容

My husband likes to wear women’s underwear - The Japan News

Dear Troubleshooter:

I’m a woman in my 50s. My husband has a fetish for women’s underwear.

この人生案内は先月に日本語で最初に読売新聞誌上に掲載されたときに、ネットでかなり話題になったので、読まれたことがある人はいらっしゃるでしょう。

どういうお悩みかというと、8年前に夫が女性物の下着を身につけているのを見つけてしまい、「もう二度としない」と約束されたのに、最近になって、また女性物の下着を身に着けているのを発見してしまったというものです。夫は今度は「ストレス発散のためだ」と正当化したため、妻としては信じていたのに許せないという思いでいっぱいで、この気持ちをどうしたらいいかということで、読売新聞に投稿したようです。

 

コメント

一見すると、夫が女性の下着を着るフェチで、妻がそれを嫌いという話に見えますが、実はそういう単純な話ではありません。

 

まず、夫がこういうことをするのは、最近病気になったことで男性機能が減退し、また、仕事でも重要なポジションではなくなったことが原因だと妻は分析しています。女性の下着を付けていると安心するんだろうと。

He perhaps feels comfortable when he puts on women’s underwear.

これまで果たしてきた男性の役割を果たさなくていいということを、女性物の下着を付けて確認するみたいな感じですかね。

後は、夫が病気になったときに、妻として献身的なケアをしてきたということ。夫は物静かで、真面目な人間だと妻は思っていること。

 

何が言いたいかというと、妻としては夫のことをある程度理解して、期待していた部分があったということです。下着を付けているのもショックだったかもですが、それ以上に「もう二度としないと約束したのに、私の信頼を裏切った」という気持ちが強かったんじゃないかと読み取れます。下着じゃなくても、甘いものを暴食してたとか、ギャンブルで大金を失ったとか、たぶん、何でも良くて。

 

夫が二度目に見つかったときに、自分を正当化するんじゃなくて(英語ではjustifyが当てられています)、「君に約束したけれど、どうしても我慢できなかった」と言っていたら、もう少し受け止め方が違った可能性があります。

 

まあ、夫は夫の方で、妻が8年前に激烈な反応を示していたので、「女性物の下着を付けたいけど許してほしい」とは言いにくかったでしょうから、こうなったらこの際玉砕覚悟で正当化するしかないと思ったのでしょうが。

お互いに、あまり良くない対応をした結果がこの状況だと考えられます。

 

個人的には、夫婦であっても、相手によほどの迷惑をかけることでもなければ、必ずしも共有しない趣味嗜好があってもいい、というか、あったほうがいいと考えています。友人関係でもそうですけど、夫婦であっても独立した個人ですし。

この件については、妻の帰宅時間を上手くコントロールするとか、個室を持って部屋に鍵をかけるとか、外でやるとかしたらバレることはなかったわけで、相手が見たくない、自分が見られたくなかったのであればそういう工夫をしても良かったかなと思います。例えば、夫が爬虫類を飼うのが好きで、妻が嫌いなら、そうしますよね。

性的な話だとプライバシーにかなり絡みますけど、ゾーニングで回避はできる部分はあります。