今日は読者からのお悩みに簡単にコメントします。
ネットでの買い物がド下手なんですがどうしたらいいですか?
トピシュさんへ
ネットでの買い物がド下手なんですがどうしたらいいですか?
必要かどうか、どんなものがいいか、これを買って部屋にどう置くか(服ならどうコーデするか)、予算内でやるにはどうしたらいいか等を考えてばかりですぐに買えません。そうやって買うべきものがたまっていってしまいます。
時々実店舗にも行きますが、たいていギリギリになってからです。トピシュさんの本を読んで、どうしたいかの書き出しはやってみています。例えば、ホットプレートや卓上コンロを買う際に、どんな組み合わせがあるかと各々の長短所について整理してみました。
しかし結論が出ません。多分買うにあたっての条件に、優先順位が決まってないのがいけないのかな…と思ってます。そして、何を優先したいのか、自分で分かっていません。夫に聞いて物を決める時もあるのですが、そもそも買う買わないの時点で意見が合わず、前に進まないことが多々あります。
現在は職業訓練校に行っており、勉強もしなくてはいけない中、平日夜の貴重な時間がネットの買い物で、(しかも買わずに)終わっていくのが非常にもったいないのでとても困ってます。平日時間が取れず子供も小さいのでネットでの買い物は必須だと思っています。下手と言っても時間をかけすぎているという話で、返品に至ったことはあまりありません。
よろしくお願いします。
Sより
間違ったものを買ってもいいぐらいの気持ちで買い物のPDCAサイクルを回す
買い物って難しいんですよね。
単に買い物といえば、福岡の天神、神戸の三宮、ソウルの明洞、東京の地蔵通り商店街でのウィンドウショッピングが思い浮かびます。何も難しいとか言われるものではない感じ。でも、これはハレの日の買い物です。店頭に並んだ魅力的な商品の数々を探し歩くもの。ちょっとした発掘気分があり、サプライズもあります。
※憩いの場所、とげぬき地蔵です。
一方で、日々の買い物は、必ずしも楽しくはありません。家族のためのものなら自分にはその商品を買わなければならないニーズは直接はありませんし、自分のものであっても、その商品にビビッと来るものがあるわけじゃないですからね。洗濯洗剤やトイレットペーパーを「これ欲しい!」と思って毎回補充するのではなく、なくなりそうだから仕方なく買うまでで。
また、今時は商品が非常に多様化しています。昔はシャンプーはそんなに種類は多くなかったですけど、今は男女と年齢で分かれた商品が売られています。家電でも、国内メーカーから海外メーカーまで幅広い製品が視野に入ります。選択肢が増えると人間はそれだけで疲れるものです。店頭であれば商品に限りがありますが、ネットだとほぼ無限に選択肢があります。ネットの良いところが悪いところになるわけです。そういう意味で、Amazonダッシュボタンは目のつけどころの良いサービス(商品?)だと思います。
私も買い物では相当苦労してきました。
夜ご飯の食材の買い出しに行ったスーパーマーケットの中で、「あ、あれも切れていたかも」「こっちの商品がいいかな」なんてあっちへ行ったり、こっちへ行ったりすることはよくやっていました。ネットショッピングでも、どのミネラルウォーターを買おうか悩んで、地域で成分が違うかを調べてみたりして、気付いたら30分経っていたとか。
最近は日々の買い物が負担になることは減りました。買い物が楽になったのは、買い物をするときに、
- ニーズをざっくり把握する(なぜ欲しいか、いつ欲しいか)
- 買い物にかける時間を決める
- 悩んだら比較的安価な商品をお試しで購入する
- 買った商品を使ってみてニーズにかなわなければ次の機会で違うものを買う
を意識するようになったからだと思います。言ってしまえば、買い物でもPDCAサイクルを回すみたいな感じですね。
最初からニーズにピッタリ合った最適なものを買おうとするから、時間もかかります。間違ったものでもまずはサクッと買ってみて、使ってみて合わなければ違う商品を買えばいい。高いものだと買い替えに抵抗が出るので、まずはエントリー向けの比較的安価な商品を買ってみる。実際に自分(や家族)が何が欲しいかは、買ってみて初めて分かることはありますし、買わないと使い勝手が分からないことはあります。ダメだったら違う商品に浮気してみる。そうやって買い替えていくうちに、服でも、家電でも、日用品でも、食料品でも、定番商品にいずれ出会いますし、購買行動も最適化していきます。
締め
私は他の人が物を買ってレビューしているのを見るのがとても好きなんですが、
これは思うに、購入プロセスと購入したものから、その人の人間性が垣間見えるのが楽しいんですよね。昨日書いた七夕の短冊の願い事と同じように、購買行動というのも、その人がどういう人間であるかを知る一つの手段です。
時には人の購買行動を見て、自分の購買行動にまだ最適化の余地が残っていることに気付かされたりもします。小売やメーカーも次々と新しい商品・売り方を提案していますので、時には自分の購買行動をupdateすることも検討してもいい。
30年前の買い物の仕方と今の買い物の仕方は随分違うはずです。30年後はどうなっているのか、楽しみです。